Xiaomiから今年発売された2つのハイコスパなスマホ「POCO X7 Pro」と「POCO F7」。
2機種ともに大きな話題を呼びましたが、一体どちらが優れているのか、レビューした当サイトで徹底比較します。
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POCO F7 12GB/256GB ホワイト
POCO X7 Pro 8GB/256GB ブラック
価格破壊すぎ!POCO F7レビュー!5万円でお釣りが来ていいの?
異次元のコスパ!「Xiaomi POCO X7 Pro」を自腹でレビュー!
▼簡易比較です
POCO X7 Pro | POCO F7 | |
---|---|---|
発売日 | 2025/02 | 2025/07 |
価格 | 49,980円 59,980円 |
54,980円 64,980円 |
SoC | Dimensity 8400 Ultra | Snapdragon 8s Gen 4 |
メモリ | 8GB/256GB 12GB/512GB |
12GB/256GB 12GB/512GB |
ストレージ | UFS 4.0 | UFS 4.1 |
ディスプレイ | 6.67インチ/2712×1220 20:9 700-1400nit |
6.83インチ/2772×1280 19.5:9 800-1800nit |
画面保護 | Corning Gorilla Glass 7i | Corning Gorilla Glass 7i |
重さ | 195g | 215g |
背面素材 | 樹脂 | ガラス |
充電速度 | 90Wハイパーチャージ | 90Wハイパーチャージ |
ワイヤレス充電 | 非対応 | 非対応 |
バッテリー | 6000 mAh | 6500 mAh |
カメラ | 50MP+8MP メイン+超広角 |
50MP+8MP メイン+超広角 |
動画撮影 | 4K@60fps | 4K@60fps |
おサイフ | なし | なし |
通信 | Wi-Fi 6 | Wi-Fi 7 |
SIM | nanoSIM + nanoSIM | nanoSIM + nanoSIM |
付属品 | 保護ケース 90W充電器+ケーブル |
保護ケース 90W充電器+ケーブル |
OSサポート | 2029/01 | 2031/07 |
価格
メーカーの売り出し価格ではPOCO X7 Pro(8GB/256GB)が49,980円です。
POCO F7(12GB/256GB)が54,980円となっています。
POCO X7 Pro は2月に発売して経過しているためか、現在では4万円前半で購入可能となっています。それに対してPOCO F7は発売時こそキャンペーンが開催され6000円引きの48,980円にて購入できましたが、それ以降は発売直後なので値下がりはしていません。
7月20日現在の販売価格 | ||
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構成 | POCO X7 Pro | POCO F7 |
8GB/256GB | 43,980円 | – |
12GB/256GB | – | 54,980円 |
12GB/512GB | 53,980円 | 64,980円 |
構成で見るとPOCO F7はベースモデルがメモリ12GBに引き上げされており、実質的にPOCO X7 Pro(12GB/512GB)に近いため、あながち高いとは言えません。POCO F7 の発売時の6000円オフでの価格を考慮すれば、POCO F7 12GB/256GBが最もコスパが良かったと言えます。
性能
AnTuTu
次にPOCO X7 Pro と POCO F7のAnTuTuスコアの比較です。
POCO X7 Pro Dimensity 8400 |
POCO F7 SD 8s Gen 4 |
|
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総合 | 1635060 | 2040155 |
CPU | 379098 | 439326 |
GPU | 577002 | 858926 |
MEM | 367451 | 416189 |
UX | 311509 | 325714 |
純粋に比較してもPOCO F7のほうが上ですが、特に重要なCPUやGPUの項目でスコアがかなり向上しています。
GPU をテストするAnTuTu 3Dベンチマーク中、POCO X7 Pro では映像に乱れも見られました。実際のゲーム動作も心配になります。
ストレージ速度
▼ストレージ速度でも大きな違いが見られます。
POCO X7 Pro UFS 4.0 |
POCO F7 UFS 4.1 |
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シーケンシャル リード | 3895.3MB/s | 4102.7MB/s |
シーケンシャル ライト | 3280.0MB/s | 3636.3MB/s |
ランダムアクセス リード | 1352.0MB/s | 1368.0MB/s |
ランダムアクセス ライト | 1384.0MB/s | 1680.0MB/s |
POCO X7 Pro はUFS 4.0ですが、POCO F7 はより書き込み速度が向上したUFS 4.1 です。書き込み速度が10%以上も向上しているとされており、それに沿う結果となりました。
CPU性能
CPU性能をより詳しく比較するために、CPUの実行性能をブラウザベンチマークのGoogle Octane 2.0 Plus で比較してみます。
2つともCPUはCortex-A720以上のみを搭載したオールビッグコア構成なため、マルチ性能こそ同じ41万程度で変わりませんが、特に重要なシングル性能ではPOCO F7が1.4倍になっています。
POCO X7 Proに搭載されるDimensity 8400は総合性能ではミドルハイですが、CPUではCortex-A720止まりで妥協されています。一方でPOCO F7に搭載されるSnapdragon 8s Gen 4 は高い処理能力を持つCortex-X4をプライムコアに据えており、フラグシップ級の性能です。
POCO F7はSnapdragon 8s を搭載するだけあって、AnTuTu総合スコアの数値比較だけでは見えてこない部分でも優秀です。
バッテリー
POCO X7 Pro は6000mAhですが、POCO F7 はさらに1割向上した6500mAhです。
バッテリーテストではPOCO X7 Pro は12時間45分、POCO F7 では16時間43分となりました。バッテリー持ちが大きく向上したPOCO F7 に軍配が上がります。
外観
POCO F7 は6.67→6.83インチとなり、画面比率も20:9→19.5:9となり横長になったので若干大きいです。またPOCO F7 は背面がガラス素材となっており、POCO X7 Pro よりもプレミアム感が増しています。
持ったときの質感はガラスのPOCO F7のほうがサラサラとしていて、マット加工されているため反射も抑えられています。POCO X7 Pro はアクリル樹脂なためテカテカで安っぽさがあります。耐久性も低くてより傷に弱いと思います。
一方でサイズの大型化やガラス素材となったこともあり、POCO F7の重量は195g→215gとなって重たくなりました。ずっしりとしていて持ちにくいというのが正直な感想です。どうせケースをつけるのだから…という感じなので背面素材はそこまで重要ではないかもしれません。
またPOCO F7は高負荷時に低温やけどしそうなほど温度が上昇するため、ケース無しで運用するのは厳しいです。
使用感
POCO F7もPOCO X7 Pro もOSは同じくXiaomi HyperOS2 for POCOなのでほとんど使用感は変わりませんでした。POCO X7 Pro にもアップデートでかこって検索が使えるようになっており、AI機能もほぼ同じです。
カメラでも2機種とも超広角カメラでの夜景撮影が弱いという弱点があります。
結局どっち?
ミドルハイのMediaTek 8400を搭載するPOCO X7 Pro と 準フラグシップなSnapdragon 8s Gen 4 のPOCO F7 とでは、比較する前から決着がついているような気もしますが、確実にPOCO F7のほうが良いです。
POCO F7はメモリが12GB、セキュリティアップデート期間が6年、Wi-Fi 7対応など将来性に優れるスマホでありながら、POCO X7 Pro との価格差はほとんどありません。おまけに大幅に向上した性能のSnapdragon 8s Gen 4とバッテリー容量、そして質感。
POCO F7がすべてを過去にしたとも言える状況です。
POCO X7 Pro をあえて選ぶ理由があるとすれば、値段です。POCO F7 が発売された2025年7月現在で4万円台前半まで値下がりしています。予算的に5万円を超えるのは厳しいという人はPOCO X7 Proでも良いと思いますし、現在はPOCO X7 ProだけがIIJmioで取り扱われており、MNP乗り換え割を適用できます。
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