MediaTek Dimensity 8500 はAnTuTu 200万点を超える、そんな噂がネット上に飛び交っています。
Dimensity 8500 の噂
Dimensity 8000シリーズはミドルハイ性能を実現するチップセットで、Dimensity 9000番台よりも安価でそれに近い性能を実現します。
今年Dimensity 8400 はXiaomi POCO X7 Pro と共に世界市場に登場して、AnTuTuスコア160万点を超えるスコアを出して驚かせました。CPUはオールビッグコア構成を採用しており、8すべてがCortex-A725となっていて高いマルチコア性能を実現しました。
海外の情報によれば、次期 Dimensity 8500 もやはりPOCO X8 Pro(中国ではRedmi Turbo 5)と共に登場するとされており、TSMC4nmで製造、オールビッグコアとするCPU構成への変化はわずかですが、GPUのMali-G720が強化されてAnTuTuが200万点を超えるとしています。
ブランド戦略への変化も
またDimensity 8500を採用するスマホはすべて金属製のミッドフレームを採用するという情報もリークされています。
POCO X7 Proでは金属っぽい感じのするプラスチックフレームでしたが、POCO X8 Proは金属フレームとなって高級感、電波受信感度の向上が期待されます。
今までMediaTekを搭載したスマホは安価なモデルが多かったですが、そういったイメージを覆すようなブランド戦略が新たに始まるのではないかと思います。
本当に200万点を超える?
GPUが改良されるという以上の情報はありませんが、Mail-G720が改良されるとすれば現在のDimensity 8400に採用された7コアの「Mali-G720 MC7」から、より上位のDimensity 9300などに採用された12コアの「Immortalis-G720 MC12」になるのではと考えられます。
Dimensity 9300(G720 MC12)のAnTuTu GPUスコアが80万前後なことを踏まえると、POCO X7 Pro のGPUスコアの60万弱からプラス20万と考えて、POCO X8 ProはAnTuTu 180万超え程度留まる計算になります。
GPUの強化だけでAnTuTu 200万点を超えるのは少し厳しそうです。
CPUのオールビッグコア構成の変化は最小限としているので、そもそもまだCortex-A730が未発表なことを踏まえると現状のCortex-A725の8コア構成が続投すると見られ、クロック周波数の変化で多少強化されるにせよ、性能向上は小さそうです。
CPUが弱いDimensity 8000シリーズ
オールビッグコア構成で高いマルチコアCPU性能を発揮しているDimensity 8400ですが、シングルコアは低めです。
というのも、Dimensity 8000シリーズはGPUに重きを置いており、CPUではより高い性能を発揮するCortex-Xコアが採用されておらず、ビッグコアのCortex-A725止まりだからです。
なのでSnapdragon 7+Gen3やSnapdragon 8s Gen 4といったQualcommのミドルハイ~準フラグシップよりも実際の速度が多少落ちており、実際にはDimensity 8400のシングルスコアはSnapdragon 8 Gen 1にすら及びませんでした。
AnTuTuスコアが高くとも、一概に性能が高いとは言えない罠があります。
終わり
性能の向上や、搭載スマホの質感向上がリークされました。
GPU中心の強化という噂なので、AnTuTuスコアこそSnapdragon 8s Gen 4に近づけても、CPUに大きな変化がもたらされないとなれば処理能力の速さでは差が開くと思います。
POCO X8 Proには期待も寄せられますが、日本市場ではすでに5万円以下で購入できるPOCO F7以上のものが求められているのが現状で、それに近い性能のものが出てきても魅力的かはわかりません。
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