3月に発売されたSnapdragon 8 Elite搭載のハイエンドスマホ Xiaomi POCO F7 Ultra を自腹でレビューします。内容はベンチマーク測定結果や画面輝度測定、バッテリーや充電速度の調査が主です。
- 対象モデル:Xiaomi POCO F7 Ultra 国内版 256GB ブラック
レビューの要点
・保護フィルムが貼られており、充電器やケースまで付属する
・超音波式指紋センサーで高速ロック解除
・AI機能が多様で便利
・望遠レンズまで備えた充実のカメラ
・消せるシャッター音
・ストレージがUFS 4.1にならない
・質感はPOCO F7を下回る
・可変リフレッシュレートが機能しないことがある
・炎天下での画面輝度が低い
・120Wの割に充電速度は遅く、発熱も凄い
・超広角カメラの夜景撮影はかなり暗め
製品をチェック
価格
メーカーの売出し通常販売価格は99,980円(12GB/256GB)、109,800円(16GB/512GB)となっています。
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国内で販売されているSnapdragon 8 Elite搭載スマホとしては最安の通常販売価格ですが、さらにセールも頻繁に行われており、7万円台で購入可能なSnapdragon 8 Elite搭載スマホです。
私は7万円台前半にポイント付きで購入できたので非常にコスパが優れていると感じました。
詳細なスペック
▼わかっている範囲です
情報 | 機種名 | POCO F7 Ultra |
---|---|---|
メーカー | Xiaomi | |
型番 | 24122RKC7G | |
発売日 | 2025年3月27日 | |
チップ | SoC | Snapdragon 8 Elite (TSMC 3nm) |
CPU | 2x Oryon Prime Gen2@4.32GHz 6x Oryon Performance Gen2@3.53GHz |
|
GPU | Adreno 830 | |
NPU | Qualcomm Hexagon | |
RAM ROM |
構成 | 12GB/256GB 16GB/512GB |
規格 | LPDDR5X-5300MHz | |
UFS 4.1*(現状UFS 4.0) | ||
外部ストレージ | – | |
画面 | 画面 | 6.67インチ/AMOLED/3200×1440/20:9/526dpi POCO Shield Glass(画面保護) |
明るさ | 通常輝度600nit(サンライトモード800nit) 屋外最大1800nit/ピーク輝度3200nit |
|
リフレッシュレート | 最大120Hz タッチサンプリングレート480Hz |
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外観 | 本体素材 | フレーム:ゴールデンブリッジ6M13(金属)+東レPBT+40%GF(プラスチック) 背面素材:パンダガラス |
サイズ | 160.26 x 74.95 x 8.39 mm | |
重さ | 212 g | |
カラー | ブラック / イエロー | |
カメラ | メインカメラ | 5000万画素, F値1.6, OIS , AF イメージセンサー:Light Fusion 800(1/1.56) |
超広角カメラ | 3200万画素, F値2.2, 画角120度 イメージセンサー:S5KKD1(1/3.42) 0.6倍光学ズームアウト |
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望遠カメラ | 5000万画素, F値2.0, OIS, AF, 焦点距離60mm イメージセンサー:S5KJN5(1/2.76) 2.5倍光学ズーム / スーパーマクロ |
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動画撮影 | 8K:24fps 4K:24 / 30 / 60fps 1080p:30 / 60 fps 720p:30fps スローモーション |
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インカメ | 3200万画素, F値2.0 イメージセンサー:S5KKD1(1/3.44) 1080p@30,60fps / 720p@30fps |
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バッテリー | 容量 | 5300 mAh |
充電 | 120Wハイパーチャージ USB PD 3.0 PPS / QC 3+ |
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ワイヤレス | 50Wワイヤレス ハイパーチャージ リバースワイヤレス充電 |
|
通信 | ネットワーク | Wi-Fi 7 /Bluetooth 6.0 |
SIM | nanoSIM1+nanoSIM2 | |
バンド帯 | 5G SA:1 /2 /3 /5 /7 /8 /20 /26 /28 /38 /40 /41 /48 /66 /77 /78 5G NSA:1 /3 /5 /7 /8 /20 /28 /38 /40 /41 /66 /77 /78 4G LTE TDD:38 /40 /41 /42 /48 4G LTE FDD:1 /2 /3 /4 /5 /7 /8 /18 /19 /20 /26 /28 /66 3G WCDMA:1 /2 /4 /5 /8 /6 /19 |
|
NFC | サポート(おサイフケータイ非対応) | |
その他 | サウンド | ステレオ, Dolby Atmos SBC / AAC / AptX / AptX HD / AptX Adaptive / LDAC / LHDC 5.0 / LC3 / ASHA / Auracast |
USB | USB-C 2.0 | |
防水耐久 | 防水:IP68 | |
生体認証 | 顔/指紋(超音波式画面内) | |
かこって検索 | 対応 | |
サポート | OS | HyperOS 2 / Android 15 |
アップデート保証 | 2031年3月27日まで | |
付属品 | 保護フィルム貼り付け済み / 保護ケース 120W充電アダプター / ケーブル SIMピン |
デザイン
本体
背面はガジェット感満載のデザインでイマイチです。ツートンカラーも微妙で素材は無難なマットガラスが良かったです。
背面に管理番号シールを貼り付けているのもマイナスです。(背面のS/Nは加工で消去済)メーカーは付属ケースの着用を前提にしているのだと思います。
カメラエリアは光沢のあるガラスです。カメラレンズは丸い囲いに収まってスッキリしており、主張は小さめです。
ディスプレイは画面占有率93.69%でベゼルはかなり細め。
一般的な他のメーカースマホと比較すればスタイリッシュですが、より安価なPOCO F7の画面占有率はさらに高く94.23%です。
▼POCO F7は19.5:9比率なのでより洗礼された感じに
側面は光沢のある金属っぽい素材ですが、金属特有の剛性感やひんやりとした感じが弱く、アルミフレームを使用しているPOCO F7に比べるとチープです。
サイドボタンは標準的な右に音量、電源の順です。SIMスロットも標準的な左下にあります。
重さ
重さの実測は212.5gでした。初期フィルムを貼付け済みのまま測定していますが、公称値の212gとほぼ同じでした。
SIMカードスロット
nanoSIMが2枚利用できるデュアルSIMが可能で、SIMトレイは表裏にスロットがあります。SIMカードがカチッとはめ込みできるタイプです。
付属品
付属品は保護ケース、フィルム、120W充電器、ケーブル、SIMピンと今どきのスマホにしては超豪華です。
箱のサイズも高さ6cmで、最近のスマホ化粧箱としてはビッグサイズです。
充電器とケーブルの仕様
120WのXiaomiハイパーチャージ用充電器が付属しますが、これはXiaomiの独自規格なため他メーカーのスマホ充電には推奨されません。
またケーブルも汎用のUSB-A to USB-Cケーブルでは代用できません。
▼モデルはMDY-14-EF
コンセントプラグは折りたたみできないので持ち運びしづらいです。
保護ケース
保護ケースは無機質なグレー色で滑り止めが効いた素材です。
実際に装着すると無骨な雰囲気を醸し出します。
ケース装着時の重さは232.4gで重たいです。
ディスプレイを詳しくチェック
POCO F7 Ultra 画面輝度の測定結果
当サイト独自の画面輝度計測です。
手動調整によるマックス輝度、手動調整での明るさを更に向上させるサンライトモード、炎天下を想定した明るさの自動調整によるHBM輝度、その状態でHDR動画再生時のピーク輝度を測定しています。
それぞれXiaomiによる公称値と比較しています。
最大輝度 nit(cd/m²) | |
---|---|
手動調整 | 582 nit (公称値600nit) |
手動調整(サンライトモード) | 775 nit (公称値800nit) |
自動調整(HBM輝度) | 1387 nit (公称値1800nit) |
ピーク輝度 | 2960 nit (公称値3200nit) |
設定アプリのカラープロファイルはビビッド(デフォルト)にして、通常輝度は白画面75%で測定しています。HDR輝度はYoutube「The HDR Channel」のReal 4K HDR Test Pattern: Brightness stress test (Chromecast Ultra)をテストに使用しています。
画面輝度(nit)の基準値 | |
2000nit~ | HDR動画での画面一部分だけの明るさ |
1500nit~ | 真夏の炎天下でもハッキリ見える |
1000nit~ | 屋外でもよく見える |
500nit~ | 屋内なら十分見やすい(明るいPCモニター程度) |
手動調整によるマックス輝度は公称値に近い結果が得られて非常に明るいですが、炎天下を想定した明るさの自動調整での輝度は1387 nitで公称値を大きく下回りました。
実測で屋外輝度1800nitを超えるのは、画面上の半分程度を黒系色表示しているときに限るようで、実際に50%黒表示した状態では1875 nitを確認できましたが、画面すべてを白表示した全面輝度では実測値997 nitで、スペックシートに記載されているほど明るい画面ではありませんでした。
この記事のような白部分の多いWebページや、白の割合が多くなるGoogle Mapなどは炎天下において少々見づらく感じるかもしれません。
リフレッシュレート
リフレッシュレートの選択は3種類あります。
- デフォルト(アプリ毎に60Hz/可変120Hzを自動調整)
- カスタム(固定60Hz)
- カスタム(アプリ毎に60Hz/可変120Hzを手動設定)
デフォルトではYoutubeなど一部アプリを60Hz固定で実行しますが、カスタムではアプリごとに120Hzまたは60Hzに設定できるので滑らかさを保てます。
問題点として可変リフレッシュレート利用中に、静止中でも60Hzに切り替わらずバッテリーを浪費する再現性のない事象が頻発します。
また常時オンディスプレイ中は30Hzに低下したことを確認しましたが、通常使用時の静止中は60Hzより下にはなりません。
●タッチサンプリングレートは公称値480Hzです。当サイトの計測で通常時は120Hz、ゲーム時は244Hzでしたが、ゲームターボアプリでパフォーマンス設定することで480Hzを計測できました。どのアプリでもゲームターボに追加することで480Hzモードにできます。
画面解像度
搭載されるディスプレイは解像度3200×1440ですが、設定アプリで解像度2400×1080に落としてバッテリーを節約できます。
また解像度3200×1440の状態でも解像度を自動的に切り替えてバッテリーを節約する設定があり、バッテリーテストでは2400×1080表示とバッテリー持ちがあまり変わらない結果でした。
生体認証
顔認証と指紋認証(画面内)に対応します。
▼指紋センサーの位置は真ん中ちょい下で押しやすく、画面オフからでもロック解除できます。軽く触れるだけでロック解除可能です。
指紋センサーは超音波式(3D認証)なため、ガラスフィルムを貼ると指紋認証が通りにくくなります。付属のフィルムを貼ったままが安牌です。
ベンチマーク
このスマホの性能は?
最高峰のSnapdragon 8 Eliteチップにメモリ12GB、ストレージはUFS 4.1規格です。性能だけを見れば文句なしですが、同じSnapdragon 8 Eliteの機種に比べるとスコアが弱いように思います。
ベンチマークではすべて「究極モード」「解像度 2400×1080」で測定しています。
AnTuTu 10
最初にAnTuTu総合スコアを測定します。間髪入れずに3回連続で実行しました。
▼AnTuTu v10.5.2を連続で3回実行した結果です。左から順に1回目、2回目、3回目です。
1回目 | 2回目 | 3回目 | 維持率 | |
---|---|---|---|---|
総合 | 2532704 | 2337761 | 2230848 | 88% |
CPU | 529508 | 493466 | 475579 | 89% |
GPU | 1038508 | 916324 | 865640 | 83% |
MEM | 535354 | 512799 | 480224 | 89% |
UX | 429334 | 415172 | 409405 | 95% |
メーカー公表値の280万点には遠く及ばずとも十分高スコアで維持率も素晴らしいですが、発熱が目立っており3回目後には51.5度まで上昇しました。ゲームなど高負荷をかけると低温やけどの危険があるので、保護ケースをつけたほうが良いです。
比較 | AnTuTu 10 総合スコア |
---|---|
Snapdragon 8 Gen 1 | |
Snapdragon 8 Gen 2 | |
Snapdragon 8 Gen 3 | |
Google Tensor G4 | |
Snapdragon 8s Gen 4 | |
Google Tensor G5 | |
Snapdragon 8 Elite |
AnTuTu Storage Test(ストレージ速度)
▼AnTuTuのストレージテスト Ver10.5.2です。
メーカー公式では今後アップデートにてUFS 4.1に対応するとありますが、発売から4ヶ月以上経過した9月現在でもそれらしきアップデートは行われておらず、速度は暫定でUFS 4.0準拠です。
UFS 4.1に対応すれば特に書き込み速度が向上するものと見られています。
より安価でシリーズ下位モデルのPOCO F7はUFS 4.1に対応したままリリースされており、特に重要なランダムライトにおいて2倍程度高速化しています。
Storage Test | POCO F7 Ultra | POCO F7 |
---|---|---|
総合点 | 199292 | 245285 |
Sequence Read | 3757.3 | 4204.0 |
Sequence Write | 3333.3 | 3723.0 |
Random Read | 1528.0 | 1384.0 |
Random Write | 888.0 | 1600.0 |
AI Read | 472.0 | 672.0 |
3DMark Wild Life
次にグラフィックベンチマークの3DMarkで、パフォーマンス維持率を調べる耐久テストのWild Life Unlimited Stress Test および高負荷なWild Life Extreme Stress Test を実行しました。
結果はWild Life Unlimited Stress Test が76.1%、高負荷なWild Life Extreme Stress Test が75%でした。
長期的な負担時のスコア減少がやや顕著です。
(ベンチマークの提供:https://benchmarks.ul.com/)
USB速度
USB-Cポートの規格はUSB 2.0なので理論上の転送速度は速くとも60MB/sとなります。
実際に約7GBの動画ファイルをWindowsを経由して高速なSSDから転送したところ、平均転送速度は28.4MB/s(所要時間4分20秒)でした。比較的高速な内蔵ストレージに対してUSB規格が足を引っ張っています。
CPDTベンチ(メモリ帯域)
メモリ帯域とSDカードリーダーの速度を測定しました。
メモリは広帯域なLPDDR5X-5300MHzで、速度は21.01GB/sを記録して高速でした。
その他のベンチマーク結果
GeekbenchやAITuTuによるAI性能測定などを行っています。
詳しくは以下の記事まで

バッテリー・充電
120Wハイパーチャージ を検証
付属充電器を用いた120Wハイパーチャージでの充電速度について調べます。当サイトで20%から100%までの充電にかかった時間とワット数を記録しました。
- 20%→100%までにかかった時間:34分46秒
- 平均ワット数:32.9W
▼緑が充電パーセンテージ、青が充電ワット数です
充電速度は最初の2分だけ80W前後となりましたが、その後は30W前後に収束しました。充電量は最初の2分で9%充電できましたが、その後は緩やかになりました。
バッテリー温度は開始3分で43℃を超え、以後この発熱しきった状態で充電が続きました。
PPSにも対応
汎用規格のUSB-PDにも対応しており、PPSの場合は最大27Wの急速充電です。
PPSで20%→100%の充電完了にかかった時間は51分32秒でしたが、実質的に45分程度で95%以上となりほぼ充電完了状態でした。平均ワット数は23Wでした。
バッテリーの温度上昇は緩やかで、一度も43℃を上回ることはなかったです。付属の120W充電器のほうが速いですが、発熱を考慮したらPPSで充電するのが安全です。
バッテリー持ち
バッテリー容量は5300mAhです。
当サイトの計測では「究極モード」「解像度2400×1080」「輝度200nit」「リフレッシュレートを60Hz」「Wi-Fi接続」「ミュート」としています。
●バッテリーベンチマークのPCMark Work3.0 battery lifeは16時間14分です。
6500mAhのバッテリーを搭載するPOCO F7とは大きく差がついています。
比較 | PCMark battery life |
---|---|
OPPO Reno13 A | |
motorola edge 60 pro | |
motorola edge 50s pro | |
Galaxy S24 | |
Xiaomi POCO F7 Ultra | |
Google Pixel 10 | |
Google Pixel 9a | |
Xiaomi POCO F7 |
また画面設定を変更して測定した結果です。
- 解像度WQHD+、解像度の自動切り替え:15時間13分
- 最大120Hzリフレッシュ レート:12時間56分
画面解像度をWQHD+(3400×1440)にしていても問題なさそうですが、高リフレッシュレートではかなりバッテリー持ちが下がるので要注意です。
(ベンチマークの提供:https://benchmarks.ul.com/)
●オフライン動画再生では1080p@30fpsのアニメを横画面で連続再生して、バッテリー残量100%から90%(実測5286→4756mAh)までににかかった時間は164分でした。
バッテリー容量と大きめの画面サイズを考慮すれば順当な数値です。
比較 | 動画再生時間 |
---|---|
motorola edge 50s pro 4,500mAh |
|
Google Pixel 10 4,970mAh |
|
POCO F7 Ultra 5,300mAh |
|
Google Pixel 9a 5,100mAh |
|
motorola edge 60 pro 5,000mAh |
|
OPPO Reno13 A 5,800mAh |
|
Xiaomi POCO F7 6,500mAh |
バッテリー内部情報
設定アプリからバッテリー利用総量(周期)、最大充電容量パーセンテージ、初めてバッテリーを使用した日付などが記録されます。
バッテリーの充電を残量80%で止める「バッテリー保護」という機能がありますが、80%止めの状態で充電ケーブルに繋いだ場合バッテリーアイコンに盾マークが表示されず、Xiaomi独自による調整機能です。
Xiaomi HyperOS
Xiaomi独自のカスタムOSであるXiaomi HyperOSを搭載します。様々な独自アプリも入っており電卓や天気、カレンダーのアプリなど、Google標準と競合するアプリもあります。
次のような便利な機能があります。
通話録音 | 不可 |
---|---|
カメラ無音化 | 可能 |
充電回数 | 表示あり |
2回タップ点灯/消灯 | あり |
デュアルアプリ | あり |
仮想メモリ | 0GB/4GB/6GB/8GB/12GB |
画面の色調整 | あり |
パフォーマンス切替 | 究極モード / バランス |
アプリ毎の音量調節 | あり |
便利なスクショ | 3本指でスクロール |
バッテリー保護 | 80%止め |
その他、WindowsにリンクのアプリからWindows OSと連携することもでき、クリップボードの同期などの機能が使えます。

初期状態
プリインストールアプリは多めですが、アンインストールできました。
▼アプリ更新を含めたセットアップ直後の初期状態で、ストレージは32.2GB/256GB使用でした。
UFSストレージ拡張機能によりストレージ容量が8GB増えており、合計で256+8GBまで利用可能です。
OSアップデート
Xiaomiは発売から6年間のセキュリティパッチ更新を公表しており、発売から6年後の2031年3月までサポートされる予定です。
OSメジャーアップデートの回数については不明ですが、4ヶ月後に発売されたPOCO F7では4回のOS更新、6年のセキュリティ更新となっていることから、それに近い回数の更新が期待できます。
AI機能
Xiaomi HyperAIを搭載しており、次のようなAI機能に対応します。
かこって検索 | ナビゲーションバーを長押しで画面上を検索 |
---|---|
Gemini | AIアシスタント |
AI音声認識 | 録音した音声の文字起こし、発言者の区別、要約、翻訳を行う。 |
AI会話翻訳 | 会話をリアルタイムで聞き取って翻訳 |
AI字幕 | 視聴している動画の音声を聞き取って字幕を生成、翻訳する |
AIライティング | メモアプリで文章の拡張、ブラッシュアップ、校正、要約、文章の生成を行う |
AI消しゴム Pro | 写真の物体を消去して空白を生成 |
AI画像拡張 | 画像を拡張した新たな画像を生成する |
空 | 写真内の空模様を変更する |
反射を除去 | 写真の反射を除去する |
強化 | 写真をより色鮮やかで印象的なものに調整 |
かこって検索は全画面表示ライン(ナビゲーションバー)を長押しして起動するため、これを設定で非表示にした場合は有効になりません。
カメラ
シャッター音
簡単にシャッター音をオフにして、無音撮影ができます。(HyperOS 2時点)
設定アプリの追加設定という項目にある「地域」を日本以外の国(アイルランドでOK)に変更すれば、カメラアプリの設定で「シャッター音」という項目が現れてオフにできます。
「地域」を日本に設定すると再び音がなり始めます。
この地域設定を日本以外にすると一部のアプリが勝手に非表示されるなどの弊害が確認されているため、撮影後は都度日本に戻すことを推奨します。
カメラ
メインレンズ(5000万画素)、超広角カメラ(3200万画素)、光学2.5倍望遠カメラ(5000万画素)のトリプルレンズ構成です。
▼メインレンズ。オートフォーカスの効いてディティール感のある良い撮影ができます。
▼メイン撮影と光学2.5倍ズーム撮影、ズーム感はなく自然です。
▼メイン撮影と5倍ズーム撮影。細かい部分までよく撮影できています。
▼15倍ズームで撮影
スーパーマクロと呼ばれるマクロ撮影モードもあり、望遠レンズを利用するテレマクロのため接写による迫力ある撮影はできませんが、ボケが効いてて被写体に集中できる詳細な写真が撮れます。
Pixel 10との比較
メインカメラのオートフォーカスを利用した撮影。
Pixel に比べると色味が濃く中押性されて鮮明な印象です。
次は明かりの少ない環境化におけるナイト撮影
メインカメラ、どちらも同じぐらいですがPOCO F7 Ultraはやや鮮明。
超広角カメラ、POCO F7 Ultraは全く駄目でした。
メインカメラで明かりをバックに撮影。POCO F7 Ultra は若干ですが光源となる街灯の形を捉えています。
総評
Snapdragon 8 Eliteを搭載した中で最安機種ということもあり、コスパに優れていることは疑いようがなく、発売から半年経たずしてセールも頻繁に行われていて7万円台で購入することもできます。
性能だけでなく、WQHD+の高解像度や超音波式指紋センサー、望遠カメラ搭載など、機能面でも他社のフラグシップ機と同等クラスです。
カメラは夜間の超広角撮影さえ使わなければ良好で、サポート期間も6年と長いのでメインスマホとして十分です。
一方でやや荒削りな部分も見え隠れしており、バッテリー持ちはハイエンドの割に良好ですが、リフレッシュレートの自動切り替えが機能しないことが多々あり、また機能したとしても60Hz止まりなため、120Hzでスマホを使用する人はバッテリー持ちにかなり注意して購入する必要があります。
ディスプレイ輝度についても、多くの人はピーク輝度の公称値3200 nitという数字を見て非常に明るい画面だと判断しますが、実環境ではスペック表記ほど明るくならない場合があることに注意です。
UFS 4.1へのOTAアップデートが今のところ行われていないことにも要注意です。
また後発で下位モデルのPOCO F7はこのスマホ以上に力を入れて販売されており、カメラに拘りがない人はPOCO F7でも十分、場合によってはそれ以上の体験ができるのではないかと感じました。
POCO F7はプレミアムモデルに相応しい高級感で、より多くのバッテリーを搭載し、すでにUFS 4.1に対応していたりとPOCO F7 Ultraよりも優れている面があって、POCOブランド内での差別化は厳しくありません。
レビューのまとめ
・保護フィルムが貼られており、充電器やケースまで付属する
・超音波式指紋センサーで高速ロック解除
・AI機能が多様で便利
・望遠レンズまで備えた充実のカメラ
・消せるシャッター音
・ストレージがUFS 4.1にならない
・質感はPOCO F7を下回る
・可変リフレッシュレートが機能しないことがある
・炎天下での画面輝度が低い
・120Wの割に充電速度は遅く、発熱も凄い
・超広角カメラの夜景撮影はかなり暗め
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