Lenovoは今月ThinkBook 14 G9、ThinkBook 16 G9シリーズを発表しました。
それぞれにIntel CPU搭載、AMD CPU搭載モデルがあり、合計で4モデル登場する予定で、日本向けの型番も公表されていることから国内販売も控えていると思われます。
- ThinkBook 14 G9 IRL(Intel)
- ThinkBook 16 G9 IRL(Intel)
- ThinkBook 14 G9 AHP(AMD)
- ThinkBook 16 G9 AHP(AMD)
CPUの紹介
インテルモデルはRaptor Lake
インテルモデルの型番IRLはIntel Raptor Lakeの略称で、中身はIntel 13世代です。
次の3つのCPUが選択可能となっています。
| CPU | TDP | コア(スレッド) | GPU(実行ユニット数) | ||
|---|---|---|---|---|---|
| Core i5-13420H | 45W | 8コア(4P+4E) | 12 | Intel UHD | 48EU |
| Core 5 210H | 45W | 8コア(4P+4E) | 12 | Intel Graphics | 48EU |
| Core 7 240H | 45W | 10コア(6P+4E) | 16 | Intel Graphics | 64EU |
Core i5-13420HとCore 5 210Hはほぼ同じですが、より新しいCore 5 210HはCPUの最大クロック周波数が0.2GHz高いです。
RyzenはZen4
AMDモデルではAHPという型番があり、これはAMD Hawk Pointの略称です。
次の3つのプロセッサーが用意されています。
| CPU | TDP | コア(スレッド) | GPU(コア数) | NPU | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| Ryzen 3 210 | 45W | 4コア(1+3c) | 8 | Radeon 740M | 4 | – |
| Ryzen 5 220 | 45W | 6コア(2+4c) | 12 | Radeon 740M | 4 | – |
| Ryzen 7 250 | 45W | 8コア | 16 | Radeon 780M | 12 | 16TOPS |
Zen4世代のCPUですが、Ryzen 3とRyzen 5はより省エネに特化したZen4cとのハイブリッド構成が採用されています。
またRyzen 7 250のみRyzen AIを内蔵しており、16TOPSの処理能力を持っていますが、マイクロソフトが提唱するCopilot+PCの基準である40TOPSには遠く及びません。
ThinkBook G9のスペック
日本で発売が予定されているThinkBook G9のスペックです。(実際に発売されるモデルはこれらの仕様と異なる場合があります)
ThinkBook 14の仕様
| 基本情報 | ||
|---|---|---|
| 機種名 | ThinkBook 14 G9 | |
| 型番 | IRL (Raptor Lake) |
AHP (AMD Hawk Point) |
| マシン番号 | 21UY | |
| ソフト | ||
| OS | Windows 11 Home オプションでPro | |
| Office | オプションOffice Home & Business 2024 | |
| プロセッサー |
||
| CPU | Core i5-13420H | Ryzen 5 220 Ryzen 7 250 |
| メモリ | ||
| メモリ | 16GB | 16GB/32GB |
| ストレージ | 512GB | 512GB/1TB |
| slot | PCIe4.0 2242 最大2TB(メイン) PCIe4.0 2280 最大2TB(空き) 交換・増設が可能 |
|
| メモリ情報 | SODIMM DDR5-5200 最大64GB 交換・増設可能 |
SODIMM DDR5-5600 最大64GB 交換・増設可能 |
| ディスプレイ(14インチ) | ||
| 基本情報 | IPS液晶 /非光沢 /タッチ非対応 1920×1200@60Hz /400nit /45%NTSC |
|
| オプション1 | IPS液晶 /非光沢 /10点マルチタッチ(In-Cell) 1920×1200@60Hz /400nit /45%NTSC |
|
| オプション2 AHPのみ |
IPS液晶 /非光沢 /タッチ非対応 2880×1800@120Hz /500nit /100%sRGB |
|
| 外観 | ||
| 重さ | 1.36kg~ | |
| サイズ | 313.5 x 224 x 17.5 mm | |
| カラー | Arctic Gray | |
| 素材 | 天板:アルミ(サンドブラスト) 底面:樹脂 |
|
| ポート(奥順) | ||
| 右側 | ||
|
左側 括弧内はAHP |
||
| 機能 | ||
| 生体認証 | 指紋(電源ボタン) 顔認証 |
|
| Webカメラ | 1080p / IR 5MP(オプション) |
|
| カメラシャッター | あり | |
| キーボード | 日本語配列 / バックライト キーストローク1.5mm |
|
| スピーカー | 2W x2、Dolby Atmos対応 | |
| ネットワーク | Intel Wi-Fi 6E AX211 | Wi-Fi 6 / Wi-Fi 7 |
| 電源 | ||
| バッテリー | 48 Wh(30分で50%充電) 最大 64Wh |
|
| 駆動時間 | 動画再生 12.21時間 | 動画再生 13.71時間 |
| アダプター | USB-C 65W(PD3.0) | |
ThinkBook 16の仕様
| 基本情報 | ||
|---|---|---|
| 機種名 | ThinkBook 16 G9 | |
| 型番 | IRL | AHP |
| マシン番号 | 21US | 21UT |
| ソフト | ||
| OS | Windows 11 Home オプションでPro | |
| Office | オプションOffice Home & Business 2024 | |
| プロセッサー |
||
| CPU | Core i5-13420H Core 5 210H Core 7 240H |
Ryzen 5 220 Ryzen 7 250 |
| メモリ | ||
| メモリ | 8GB/16GB | 16GB/32GB |
| ストレージ | 256GB / 512GB | 512GB / 1TB |
| slot | PCIe4.0 2242 最大2TB(メイン) PCIe4.0 2280 最大2TB(空き) 交換・増設が可能 |
|
| メモリ情報 | SODIMM DDR5-5200 最大64GB 交換・増設可能 |
SODIMM DDR5-5600 最大64GB 交・増設可能 |
| ディスプレイ(16インチ) | ||
| 基本 | IPS液晶 /非光沢 /タッチなし 1920×1200@60Hz /400nit /45%NTSC |
|
| オプション1 IRLのみ |
IPS液晶 /非光沢 /10点マルチタッチ(In-Cell) 1920×1200@120Hz、sRGB100%、400nit |
|
| オプション2 AHPのみ |
IPS液晶 /非光沢 /10点マルチタッチ(In-Cell) 1920×1200@60Hz /45%NTSC /400nit |
|
| オプション3 AHPのみ |
IPS液晶 /非光沢 /タッチなし 2560×1600@120Hz /400nit /45%NTSC |
|
| 外観 | ||
| 重さ | 1.7kg~ | |
| サイズ | 356 x 253.5 x 17.5 mm | |
| カラー | Arctic Gray | |
| 素材 | 天板:アルミ(サンドブラスト) 底面:樹脂 |
|
| ポート(奥順) | ||
| 右側 | ||
|
左側 括弧内はAHP |
||
| 機能 | ||
| 生体認証 | 指紋(電源ボタン) 顔認証 |
|
| Webカメラ | 1080p / IR 5MP(オプション) |
|
| カメラシャッター | あり | |
| キーボード | 日本語配列テンキー / バックライト ストローク1.5mm |
|
| スピーカー | 2W x2、Dolby Atmos対応 | |
| ネットワーク | Intel Wi-Fi 6 AX203 Intel Wi-Fi 6E AX211 |
Wi-Fi 6 / Wi-Fi 7 |
| 電源 | ||
| バッテリー | 48 Wh(30分で50%充電) 最大 71Wh |
|
| 駆動時間 | 動画再生 14.48時間 | 動画再生 13.51時間 |
| アダプター | USB-C 65W(PD3.0) | |
Panther Lakeにも期待
現行のThinkBook G8シリーズではIntelモデルのみで、Raptor Lake(13420Hなど)のIRLとArrows Lake(Core Ultra 200)を搭載したIALの2モデルが展開されています。
今回G9では再びRaptor Lakeが続投されましたが、いずれThinkBook 14 G8 IALの後継モデルとして、最新CPUとなるPanther Lake(Core Ultra 300)を搭載したThinkBook 14 G9 IPLも発売されるかもしれません。

AMD Ryzen版ではThinkBook 14 G7以来の発売です。
前回のRyzen 7×35(Zen3+)から1つ世代が上がってZen4 CPUを搭載するようになり、順当にパワーアップを果たしました。
最低400nitのディスプレイに
驚くべきことに、全モデルで最低400nitのディスプレイを搭載しています。
今までのレノボPCは安価な機種では、250~300nit程度のIPS液晶が採用されることがほぼでしたが、今回からディスプレイの最低輝度が大きく引き上げされています。
現行モデルのThinkBook 14 G8などでも300nit台ですが、400nitのIPS液晶を搭載するのはThinkPadなどの限られたモデルでのオプションで存在する程度で、また前モデルでは45% NTSC止まりでしたが、今回から一部モデルのオプションではsRGB 100%クラスのものも用意されています。
最上位と思われるディスプレイは500nitにまで引き上げされることとなりました。
Thinkbook 14 G9 AHPでは最大500nitの120Hz、2.8K液晶が用意されており、実際に日本でもCTOで選択できるかは不明ですが、最新CPUに刷新されたAMD版のみ高解像度なディスプレイオプションが用意されていて期待が高まります。
バッテリーも微増量
ThinkBook 14 G8では45Wh、60Whでしたが、ThinkBook 14 G9では48Whまたは64Whとなりました。
ThinkBook 16 G8では45Wh、71Whでしたが、こちらも最小が48Whに引き上げされています。
輝度の向上に伴ったバッテリー増量だと見られます。
発売に期待
ThinkBookが先陣を切って400nitをベースにしたモデルが登場することになりそうです。
これは2026以降のレノボの方針なのかは定かではありませんが、今後はより上位のThinkPad Eなどはもちろん、IdeaPadなどの安価なモデルでも一部は400nitになる事が期待されます。
次のThinkBookはディスプレイに拘る人へも受け入れられるノートになり得そうです。








コメント