今回は6月に発売された新スマホ OPPO Reno13 A を自腹でレビューします。
レビュー記事はベンチマーク測定結果や画面輝度の測定、バッテリー持ち調査が主です。大ボリュームになりますが、お付き合いください。
- 対象モデル:OPPO Reno13 A OPG05 アイスブルー
レビューの要点
・microSDXCカードが使えて、転送速度は速め
・ステレオ、IP68で過去モデルより改善
・ストレージがやや高速
・画面輝度の向上
・可変リフレッシュレートが役に立たない
・サポート期間が短い(3年)
・手ぶれ補正がイマイチ
製品をチェック
レビュー機はUQ版OPG05となります。
他にSIMフリー版(CPH2699)やワイモバイル版(A501OP)などがありますが、ハードウェア上の違いは見当たりません。
価格
メーカーの売出し通常販売価格は48,800円ですが、すでに4万円を下回ったりしています。
発売時点での携帯キャリアにおける価格は次のようになっています。
OPPO Reno13 Aのキャリア価格 | ||||
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楽天モバイル | UQモバイル | ワイモバイル | IIJmio | |
通常価格 | 43,890円 | 36,400円 | 54,720円 | 48,800円 |
MNP | 27,890円* | 14,400円 | 38,160円 | 26,800円 |
*楽天モバイルは初めての申し込みによるポイント還元を含む実質価格
UQモバイルが飛び抜けて安いですが、現在のSIMフリー版も楽天市場などでイヤホン付き実質3万円台後半で購入できるため、MNPしないならそっちの選択肢もありです。
【楽天1位受賞!!】OPPO オッポ OPPO Reno13 A 限定BOX 6.7型 8GB/128GB ルミナスネイビー CPH2699ETEK1 LN CPH2699ETEK1 LN
拘らないのであればUQモバイルで端末のみ36,400円で購入するのがベストですが、メルカリなどのフリマサイトでも新品未開封が値下がり傾向にあります。
詳細なスペック
▼わかっている範囲です
情報 | 機種名 | OPPO Reno13 A |
---|---|---|
メーカー | OPPO | |
型番 | SIMフリー:CPH2699 楽天モバイル:CPH2699 ワイモバイル:A501OP UQモバイル:OPG05 |
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発売日 | 2025年6月26日 | |
チップ | SoC | Snapdragon 6 Gen 1 |
CPU | 4x Cortex-A78@2.2GHz 4x Cortex-A55@1.8GHz |
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GPU | Adreno 710 @ 676MHz | |
NPU | Qualcomm Hexagon | |
RAM ROM |
構成 | 8GB/128GB |
規格 | LPDDR4X-2133MHz | |
UFS 3.1 | ||
外部ストレージ | 最大1TBのmicroSDXC | |
画面 | 画面 | 6.7インチ/AMOLED/解像度2400×1080/20:9/393dpi AGC Dragontrail® STAR2 |
明るさ | 600nit/屋外最大1200nit | |
リフレッシュレート | 可変60-120Hz タッチサンプリングレート180Hz |
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外観 | 本体素材 | 背面素材:マットガラス |
サイズ | 162 x 75 x 7.8 mm | |
重さ | 192 g | |
カラー | ルミナスネイビー / チャコールグレー / アイスブルー | |
カメラ | メインカメラ | 5000万画素, F値1.8, OIS |
超広角カメラ | 800万画素, F値2.2 | |
マクロカメラ | 200万画素, F値2.4 | |
動画撮影 | 4K@30fps / 1080p@30,60fps / 720p@30,60fps 光学手ぶれ補正:1080p@60fpsまで |
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インカメ | 3200万画素, F値2.4 動画撮影:1080p / 720p@30fps |
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バッテリー | 容量 | 5800 mAh |
充電 | 45 W SUPERVOOC 45 W PPS(11V/4.1A) |
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ワイヤレス | – | |
通信 | ネットワーク | Wi-Fi 5 /Bluetooth 5.1 |
SIM | nanoSIM1+nanoSIM2 /eSIM nanoSIM2はmicroSDXCと排他利用 |
|
バンド帯 | 5G :n1 /n3 /n5 /n7 /n8 /n20 /n26 /n28 /n40 /n41 /n77 /n78 4G:1/ 2/ 3/ 4/ 5/ 7/ 8/ 12/ 17/ 18/ 19/ 20/ 26/ 28/ 38/ 39/ 40/ 41/ 42 3G:1 /2 /4 /5 /8/ 19 2G:850 /900 /1800 /1900MHz |
|
NFC | おサイフケータイ | |
その他 | サウンド | ステレオ aptX/aptX HD/LDAC |
USB | USB-C 2.0 | |
防水耐久 | 防水:IP68/IP69 MIL-STD-810H |
|
生体認証 | 顔/指紋(画面内) | |
かこって検索 | 対応 | |
サポート | OS | Color OS 15 / Android 15 |
アップデート保証 | 最低1回以上のOSバージョンアップ 3年間のセキュリティアップデート |
|
付属品 | 保護フィルム貼り付け済み / SIMピン EchoBuds3 Pro(SIMフリー版記念特典) |
Reno11 Aと比較してどう?
Reno11 A と比較するとCPU性能や重さ、ディスプレイの表現力、Wi-Fi規格などで劣化していますが、光学手ブレ補正、防水IP68、ステレオスピーカーなどが追加されており重要な項目で改善を見せています。
項目 | Reno11 A | Reno13 A |
---|---|---|
チップ | Dimensity 7050 | Snapdragon 6 Gen 1 |
CPU性能 | 2.6GHz+2.0GHz | 2.2GHz+1.8GHz |
重さ | 177 g | 192 g |
薄さ | 7.6 mm | 7.8 mm |
輝度 | 500nit / 900nit | 600nit / 1200nit |
ディスプレイ | 2412×1080 10億色 60Hz/90Hz/120Hz |
2400×1080 1670万色 60Hz/120Hz |
ベゼル | 93.4%(ベゼル細め) | 92.2%(ベゼル太め) |
カメラ | 64MP+8MP+2MP – |
50MP+8MP+2MP 光学手ブレ補正 |
バッテリー | 5000mAh | 5800mAh |
防水 | IP56 | IP68 |
充電 | 67W SUPERVOOC 55W PPS |
45W SUPERVOOC 45W PPS |
スピーカー | モノラル | ステレオ |
通信 | Wi-Fi 6 | Wi-Fi 5 |
Reno13 A はSoCがSnapdragonに戻っており、実質的にReno9 Aの正統派な後継となる機種です。(イヤホンジャックは廃止されましたが)
Galaxy A や Pixel a と並ぶ、無難で完成度の高い王道ミドルレンジになりました。
ベンチマーク
このスマホの性能は?
2022年リリースのSnapdragon 6 Gen 1チップにメモリ8GB・ストレージ128GBを搭載しており、立ち位置はミドルロー(中の下)です。
性能の割にはもっさり感やもたつきは少なく、サクサク動作している印象です。
▼ベンチマークではすべて「高パフォーマンスモード」で測定しています。
AnTuTu 10
最初にAnTuTu総合スコアを測定します。間髪入れずに3回連続で実行しました。
▼AnTuTu v10.5.1を連続で3回実行した結果です。左から順に1回目、2回目、3回目です。
- 総合 :636727→639208→640320
- CPU:202606→201963→201232
- GPU:111072→111525→111798
- MEM:162366→163023→165801
- UX :160683→162697→161489
スコアが減少するどころか上昇しており、基本的に発熱によるスコアのブレはないようです。
内蔵ストレージは比較的高速なUFS 3.1が採用されているため、殆どのSnapdragon 6 Gen 1搭載機種よりも総合スコアが高いです。
GPUスコアが低いためゲーム向きではないですが、2Dのゲームなら問題ありません。
比較 | AnTuTu 10 総合スコア |
---|---|
Snapdragon 6 Gen 1 | |
Snapdragon 7 Gen 1 | |
Snapdragon 7 Gen 3 | |
Google Tensor G4 | |
Dimensity 8350 | |
Snapdragon 8 Gen 2 | |
Snapdragon 8 Elite |
同時に発表された上位モデルのOPPO Reno14 5Gに搭載されるDimensity 8350と比べると、スコア差は大きいようです。
AnTuTu Storage Test(ストレージ速度)
▼AnTuTuのストレージテスト Ver10.5.1です。
内蔵ストレージの規格はUFS 3.1 で、ミドルクラス帯の速度ですがスコアはUFS 3.1の中でもかなり速めで、特にランダムアクセスが高いです。サクサクとした動作感にはこういうところが寄与していると思われます。
参考として同じくUFS 3.1のPixel 9a のスコアとの比較です。
AnTuTu Storage v10 | OPPO Reno13 A | Google Pixel 9a |
---|---|---|
総合点 | 103334 | 78484 |
Sequence Read | 2011.3MB/s | 1851.3MB/s |
Sequence Write | 1241.0MB/s | 916.3MB/s |
Random Read | 672.0MB/s | 464.0MB/s |
Random Write | 576.0MB/s | 496.0MB/s |
AI Read | 328.0MB/s | 160.0MB/s |
AITuTu(AI性能)
AnTuTuのAI性能を測定するAITuTuベンチマークを計測します。
▼AITUTUベンチマークver3.5.6で測定。
292087点でした。
比較 | AITuTuスコア |
---|---|
Snapdragon 6 Gen 1 | |
Snapdragon 7 Gen 1 | |
Snapdragon 7 Gen 3 |
PCMark、3DMark
総合的な動作感を表すPCMarkでは11226点でしたが、バランスモードでは15%落ちて9601点です。
▼グラフィック性能を測定する3DMarkでは低めですが、ほとんどスコアが低下せず持続性があります。最新3Dゲームを快適にプレイするには厳しいです。
ベンチマークの提供:https://benchmarks.ul.com/
USB速度
USB-Cポートの規格はUSB 2.0@480Mbpsです。
実際に約7GBの動画ファイルをUSB3.1ケーブルを利用して転送すると、所要時間は4分38秒で、実行中は平均25~27MB/s程度の転送速度が確認できました。比較的高速な内蔵ストレージに対してUSB規格が足を引っ張っています。
CPDTベンチ(メモリの速度・SDカード速度)
メモリ帯域とSDカードリーダーの速度を測定しました。
メモリはLPDDR4X-2133MHzで、速度は標準的な5.88GB/sでした。
また当サイト独自計測のAndroid標準ファイラーで1GiBの画像ファイルを内蔵ストレージからSDカードへ転送するテストでは、書き込み平均速度50.10MB/sでした。
microSDカードは転送速度が100MB/s程度のそれなりに高速なものを購入したほうが良いです。(計測はSandisk Extreme Pro)
メモリ帯域 | 5.88GB/s |
SDカード読み取り(CPDT) | 83.42MB/s |
SDカード書き込み(CPDT) | 47.18MB/s |
SDカード書き込み(独自計測) | 50.10MB/s |
GeekBench 6
CPUとグラフィックスコアを測定できるGeekbench6を実行した結果です。
- CPUシングル:930
- CPUマルチ:2724
- GPU Vulkan:2582
- GPU OpenCL:1556
高いスコアではないですが、CPUマルチ性能はそこそこ優秀です。
ブラウザベンチ(CPUスコア)
ブラウザ上でCPU性能(シングルスコア)を測定できるベンチマークGoogle Octane 2.0で測定します。マルチコア性能を測定できるGoogle Octane Plusも測定しました。
▼Google Chrome 138で計測しました
シングルが37479点でした。Octane V2 Plus ではシングル35547点、マルチが263784点です。バランスモードの場合は1割程度スコアが落ち込たので、日常使いでも高パフォーマンスが推奨されます。
過去機種との参考値です。(当サイト測定)
比較 | Octane 2.0 シングルスコア |
---|---|
Reno9 A(Snapdragon 695 5G) | |
Reno13 A(Snapdragon 6 Gen 1) | |
Reno11 A(Dimensity 7050) |
チップでは1つ前のモデルとなるReno9 A からは大きくスコアが向上している一方で、Reno11 Aよりもシングルスコアがダウンしています。
その他のブラウザベンチマーク測定結果です。(いずれもChrome138)
Speedometer3.1 | 8.06±0.38 |
---|---|
AnTuTu HTML5 Test | 50528 |
WebXPRT 4 | 126 |
デザイン
OPPO Reno11 A よりも重く・分厚く・ベゼルが太くなっています。
重さ
本体重量の実測は196.7gでした。
メーカー公称値192gと食い違いますが保護フィルムが貼り付けられている分だと思います。
背面
本体カラーはアイスブルーで淡い感じの水色です。マットなガラス素材がミスティックな雰囲気を醸し出していますが、指紋のベタつきが目立つことが玉に瑕です。(シリアル番号は加工で消しています▼)
カメラカバーは透明な光学的デザインがオシャレです。出っ張りもほとんどないです。▼
ディスプレイ
普通に高精細でキレイですが、画面下顎部分のベゼルが目立ちます。
▼比率は20:9の縦長です。
側面
▼側面はメタリック感のある素材ですが、金属っぽさはあまりなくややチープです。
サイドボタンはReno9 Aのときは左右配置でしたが、Reno13 Aでは右側に音量・電源で配置されており標準的になりました。
SIMカードスロット
SIMカードスロットは左下にあります。
注意事項としてSIMピンの穴がSIMトレイではなく本体側にあって、SIMトレイの両隣に穴があってややこしいです。正しくは本体外側で、違う穴にピンを指すと防水などに支障をきたす危険性があります。
キャリア版でもSIMフリーモデルと同じようにnanoSIMスロットが表裏に1枚ずつあり計2枚でデュアルSIM可能ですが、2枚目はmicroSDXCカードと共用になります。
2枚目のSIMカードはしっかりと嵌め込むことが難しく、スマホにSIMを挿入する際に外れやすいです。
付属品
シンプルでSIMピン、貼り付け済みのフィルムのみです。ケーブルはありません。
個人的にはケーブルは要らないのでフィルムを予め貼ってあるのが助かります。ケースもあればなお嬉しかったです。
ディスプレイを詳しくチェック
画面輝度の測定結果
当サイト独自の画面輝度の計測です。
手動調整による輝度100%、明るさの自動調整による屋外を想定した最大輝度(HBMモード)を測定しています
最大輝度 nit(cd/m²) | |
---|---|
手動モード | 534 nit |
屋外モード | 1072 nit |
HDR輝度 | 525 nit |
設定アプリのカラープロファイルはブリリアント(デフォルト)にして、通常輝度は白の正方形を表示して輝度を測定しています。HDR輝度はYoutube「The HDR Channel」のReal 4K HDR Test Pattern: Brightness stress test (Chromecast Ultra)をテストに使用しています。
画面輝度(nit)の基準値 | |
2000nit~ | HDR動画など特定環境下での画面一部分だけの明るさ |
1500nit~ | 真夏の炎天下でもハッキリ見える |
1000nit~ | 屋外でもよく見える |
500nit~ | 部屋の中なら十分見やすい(明るめのPCモニターと同等) |
公称値はそれぞれ600nit/1200nitとなっており、それに近い結果が得られました。
真夏の炎天下でもなんとか見えると思います。
HDR動画では輝度の上昇が確認できませんでした。
リフレッシュレート
リフレッシュレートの選択は3種類あります。
- 自動選択(60Hz/120Hz)
- 標準(60Hz)
- 高(120Hz)
「自動選択」はアプリごとに「60Hz」または「120Hz」に固定される仕様で、Chromeなど多くの標準アプリでは常に60Hzですが、中には常に120Hzで実行されるアプリもあります。
可変というには大あじな仕様で、滑らかさを保つには120Hz固定にする必要があるのでバッテリーがゴリゴリ減っていきます。「高」では自分でアプリごとに60Hzまたは120Hzに設定できます。
●タッチサンプリングレートの公称値は最大180Hzですが、当サイトの計測で通常時は133Hz、ゲーム時は188Hzでした。どのアプリでもゲーム(標準アプリ)からマイゲームに追加することで180Hzモードにできます。
生体認証
顔認証と指紋認証(画面内)に対応します。
▼応答速度は爆速ですが、指紋センサーの位置は下寄りで押しづらいです。
光学式センサーなのでフィルムの上からでも反応します。最大5つの指紋を登録できます。
バッテリー・充電
5,800mAhの大容量バッテリーを搭載しています。
OPPO独自規格のSUPERVOOCでの45W急速充電の他に、USB-PD PPS での45W急速充電に対応します。
45W PPS は機能せず
発売から1ヶ月の記事投稿時現在、UQ版OPG05のソフトウェアでは何らかの理由でPPS充電ができず、最大13W程度の速度になりました。UQ版に発生している不具合だと考えられます。
20%→100%まで1時間45分かかります。
OPPO Reno13 A のPPS高速充電を検証したら13Wしか出ない件
バッテリー持ち
バッテリー容量は5800mAhです。体感ですが待ち受け待機時間でのバッテリー持ちが良く、利用していない時は消耗が控えめです。
当サイトの計測では「高パフォーマンスモード」「輝度200nit(全白)」「リフレッシュレート60Hz」「Wi-Fi接続」「ミュート」としています。
●バッテリーベンチマークのPCMark Work3.0 battery lifeは13時間43分です。他のミドル帯に比べると性能が低い割にバッテリーが持ちませんが、バランスモードでは16時間40分で長持ちです。
一方で実行中のWork 3.0 performanceスコアは11435→9924点とダウンしています。
(ベンチマークの提供:https://benchmarks.ul.com/)
比較 | PCMark battery life |
---|---|
OPPO Reno13 A 高パフォ | |
motorola edge 60 pro | |
motorola edge 50s pro | |
OPPO Reno13 A バランス | |
Google Pixel 9a | |
Xiaomi POCO F7 |
高パフォーマンスモードに切り替える際は、バランスと1時間程度しかバッテリー持ちが変わらないかのように表示されますが、実際にはこれぐらいの差があります。
●オフライン動画再生では1080p@30fpsのアニメを横画面で連続再生して、バッテリー残量100%から90%までににかかった時間は184分でした。バッテリー容量が多いので長い再生時間です。
比較 | 動画再生時間 |
---|---|
motorola edge 50s pro 4,500mAh |
|
Google Pixel 9a 5,100mAh |
|
motorola edge 60 pro 5,000mAh |
|
OPPO Reno13 A 高パフォ 5,800mAh |
|
Xiaomi POCO F7 6,500mAh |
|
OPPO Reno13 A バランス 5,800mAh |
●ライブストリーミング再生して、バッテリー残量100%から90%までにかかった時間は2時間23分でした。推定で24時間以上の再生が可能です。Abemaアプリでニュースを縦画面で表示して計測していますが、モデムの異常消耗がないかを見ているだけの参考値です。
バッテリー内部情報
▼充電の内部情報を確認できる adb shell dumpsys battery コマンドを実行してみたところ、Current OPLUS Battery Service state というメーカー独自の項目がありました。
Current OPLUS Battery Service state: Charger voltage : 8962 Battery current : 4 ChargerTechnology: 1 ChargeFastCharger: false PlugType: 1 UpdatesStopped: false UsbHwStatus: 0 BatteryHwStatus: -2147483648 HwStatusIsSet: 1 BatteryIcStatus: -2147483648 IcStatusIsSet: 1 mUsbStatus: 0 PhoneTemp: 320 ThermalFeatureOn: true Current Battery Service state: AC powered: true USB powered: false Wireless powered: false Dock powered: false Max charging current: 5000000 Max charging voltage: 9000000 Charge counter: 5589000 status: 3 health: 2 present: true level: 100 scale: 100 voltage: 4468 temperature: 320 technology: 21 Charging state: 0 Charging policy: 0
バッテリーの充電を残量80%で止める「電荷制限」という機能がありますが、80%止めの状態で充電ケーブルに繋いだ場合バッテリーアイコンに盾マークが表示されないので、OPPO独自による調整機能です。(status:3)
便利なColor OS 15
OPPOのカスタムOS「Color OS 15」を搭載します。時計や天気のアプリなど、Google標準とOPPO独自のアプリで競合する物もあります。
便利な機能
このOSで可能な便利機能などをまとめました。
通話録音 | 不可 |
---|---|
カメラ無音化 | 不可 |
充電回数 | 表示なし |
2回タップ点灯/消灯 | あり |
デュアルアプリ | あり |
仮想メモリ | 0GB/4GB/6GB/8GB |
画面の色調整 | あり |
パフォーマンス切替 | 高パフォーマンス / バランス |
アプリ毎の音量調節 | あり |
便利なスクショ | 3本指でスクロール |
バッテリー保護 | 80%止め(電荷制限) |
ナビゲーションバー | 非表示可 |
パスコードは4桁でも確定ボタンを押さずともそのまま解除できる旧来のAndroidと同じ仕様で、個人的にとても使いやすいです。
スクリーンショットではステータスバー領域を非表示できるなど細かいところまでユーザーに気配りがされています。
初期状態
セットアップ直後の初期状態で、ストレージは26.9GB/128GB使用でした。
キャリア要素
UQ版ではUQ関連のプリインストールアプリは存在しないものの、Google ChromeがUQ仕様にカスタムされており、消せないUQモバイル関連のブックマークやChromeを開いた瞬間UQホームページへ飛ぶようになっています。▼初期状態
次のadbコマンドを実行したところブックマーク・URLともに消せました。(実践する場合は自己責任でお願いします。)
adb shell pm uninstall --user 0 com.android.providers.partnerbookmarks
この厄介アプリ「com.android.providers.partnerbookmarks」は隠されており、設定アプリのアプリ一覧でシステムアプリに表示されずadbコマンドを使わないと消せません。
OSアップデート
先日auが発表したandroid 16 への更新予定デバイスに入っていたので、UQ版はAndroid 16へのアップデートが行われます。
またGoogleが認定するAndroid Enterprise Recommended スマートフォンに選ばれており、OPPO側は最低1回以上のOSバージョンアップと3年間のセキュリティアップデートを明示しているので2028年まで最新の状態で使えます。
近年Google Pixel やSamsung Galaxy、Xiaomi POCOなど5年以上のアップデートを確約しているミドルスマホが増えているので、ちょっと短いかなと思います。
ランチャーアプリ
カスタムされており、あらゆる設定が標準状態で出来てとても使いやすいです。ホーム画面のアニメーションなど凝ったところまでカスタム可能です。
OPPOスマホ共通のデメリットとして、ホーム画面一番左のGoogle Discoverは非表示にできません。利用しない人には大きなデメリットとなるので注意です。
AI機能
Google Geminiや かこって検索をはじめとした便利なAI機能を備えています。
消しゴムマジックは速くて精度も良く実用的でした。
他にも画像抜き出し、反射除去、ボケ除去などにも対応しており、すべて普通に使いやすいです。
AI Studioというアプリではログインする必要はあるものの、写真から新たな画像生成などができます。
カメラ
シャッター音
シャッター音をオフにする方法は見当たりませんでした。スクショ音は設定からオフにできます。
カメラ
メインレンズ(5000万画素)、超広角、マクロ撮影のトリプルレンズ構成です。
▼1倍、2倍、10倍、0.6倍のズーム検証
▼夜景モードです。光量の少ない場所でもそれなりに明るく撮影ができます。
▼マクロ撮影では葉っぱの毛や葉脈もしっかり見えますが、背景が塗り絵っぽくなったりします。レンズの数合わせのおまけという感じですね。
動画撮影
4K@30FPSまで撮影できます。
光学手ブレ補正に対応していますが、設定する項目がなく自動でオンになっていると考えられますが、思ったより手ブレが効いていませんでした。過度な期待をしないほうが良さげです。
総評
IP68防水やステレオスピーカーになったことで、万人にオススメできる無難な仕上がりとなり、3万円台のスマホとしては良い出来です。
性能は2025年ミドルレンジとしては低めですが、実際の操作において「もたつき」「もっさり感 」がなく、キビキビ動いていて日常使いにおいてはミドルハイクラスのスマホとも遜色ない体験ができます。
イヤホンジャックはなくなりましたが、microSDカードスロットは健在でSDカードが使える機種としては高性能でお手頃です。
一方で高パフォーマンスモードでは10~15%のベンチマーク向上と引き換えに、実際の説明とは異なりバッテリー消耗がかなり激しくなる弱点が露呈しました。
また可変リフレッシュレートモードは役に立たないので、画面の動きを滑らかにすると急激にバッテリー持ちが落ちる危険性があります。
最後にUQ版を購入する場合はPPS 45W急速充電が出来ないバグには要注意です。汎用充電器では充電速度が非常に遅く、またSUPERVOOCなら超高速充電ができるとされていますが現在45Wを満たす純正アダプターは正規販売されていません。
なので現状ではUQ版を避けるか、純正アダプターを調達して利用することをオススメします。
レビューのまとめ
・microSDXCカードが使えて、転送速度は速め
・ステレオ、IP68で過去モデルより改善
・ストレージがやや高速
・画面輝度の向上
・可変リフレッシュレートが役に立たない
・サポート期間が短い(3年)
・手ぶれ補正がイマイチ
コメント