Pixel 10 開封!
レビュー用に購入していたGoogle Pixel 10 256GB(indigo)が発売日の今日(8/28)、手元に届きました。
忖度なしのガチレビューです。
早速開封していくところですが、化粧箱は開封シールで密封されているので、開封・未開封の区別がつくようになっています。
化粧箱はすべてプラスチックフリーなエコ素材で、本体の包装用紙は取り出すためには破かざるを得ない紙の素材です。
本体はこんな感じ、背面パネルは光の映り込みが激しいテカテカの光沢です。
サイドフレームはやや光沢が抑えられています。SIMスロットが本体左上にある変わった設計です。
カメラ部分には小さい穴が開いていました。(遠目ではゴミと勘違いしました。)
ちなみにPixel 10 ProとPro XLはバックパネルが反射を抑えたマット加工ガラス、サイドフレームがテカテカでメタリック感溢れる対照的なデザインで、高級感が醸し出されています。(写真は店頭展示品より )
Pixel 9aでもマットなガラスだったので、10無印でグレードダウンさせられたのは少し残念。
セットアップ。
初期状態ですでにアップデート(576MB)が来てました。更新時間は20分以上かかっていて、結構遅かったです。Pixelの更新速度が遅めなのはもはや恒例?
アプリ更新などかれこれ開封から1時間半ぐらいで完了しました。
ベンチマーク測定へ
お待ちかねのベンチマーク測定の時間です。
ちなみにストレージ速度は一足先に測定済みです。UFS 4.0に準拠するスコアでした。▶Google Pixel 10 速攻レビュー!ストレージ速度検証!これはUFS 4.0???
定番のAnTuTu 10です。
985575点、まさかの100万切り!(笑)
嘘やろ…と言いたいですが、これが現実でした。セットアップした後なので開始時点でバッテリー温度が34.9℃と高いのは否めませんが、一応エアコンの効いた部屋で測定してます。
あまりにも納得のいかない結果だったので、エアコン+扇風機でリベンジ測定したところ今度は大きく向上して1302072点を記録しました。130万超え!
CPUもGPUも40万点を超えており、まずまず。でもこのスコアでその発熱は…という感じ。Snapdragon 8 Gen 1の思い出がデジャブしました。まだまだ猛暑の続く今の季節では運用がちょっと厳しそうです。
ズルせずにもう一度普通に測定したらかろうじて100万を超えてくれました。
この端末は40℃以上になるとスロットリングがかかるみたいです。これがスコアの低い原因かもしれません。今のハイエンドは平気で50℃を超えるので、40℃未満を維持しようとするとスコアが低めなのは当然かもしれません。
ベンチマークは追わない、Google の狙いとは
Googleは最高性能を追わない事で知られていますが、Pixel 10になってどういう性能が向上したのでしょうか、Google 公式サイトにはGoogle Tensor G5(Pixel 10の内蔵チップ)のアピールポイントが次のように記載されていました。
Google Tensor G5 は過去最大のアップグレードで、大幅な性能向上を実現
Google Tensor G5 は全面的に強化され、 TPU は最大 60%、 CPU は平均 34% 高速化し、ウェブ ブラウジングや最新の AI 機能など、日常的な使用における Google Pixel の応答性が向上しました。blog.google/intl/ja-jp/products/devices-services/tensor-g5-pixel-10/
Googleはベンチマーク結果よりも一般的な使用範囲であるWebブラウジング、便利なAIを重視していることがわかります。
スマホマニアの間では周知の通りGoogle Pixelは3Dゲームに向いていないと評されていますが、もはやGPUの性能向上には一切言及しないという潔さです。
しかもGPUはIMG PowerVR DXT-48-1536という競合他社のハイエンドチップが採用していない、聞き馴染みのないグラフィックユニットが使われており、ついにARM-Mali GPUですらなくなりました。
このGPU性能はAnTuTu総合スコアから見て取れる通りです。
ブラウザベンチマークでは良い結果に
Googleが重きを置いていると公表したWebブラウジングの快適性を見てみましょう。
Chromebookでは定番のブラウザベンチマークGoogle Octane 2.0(CPUシングルスコア)から。
85000点を超えており、かなり良いスコアだと言えます。以下がAndroidデバイス同士の比較表です。
嘘偽りはなくTensor G4と比較して30%以上は向上していて、競合との比較では現時点でSnapdragon 8 Eliteには及ばないものの、それ未満のチップは大きく引き離しています。
発熱している間は6万点台まで低下しましたが、それでも十分と言えます。
AnTuTu HTML5 Test(CPUシングルスコア)では96849点で、Snapdragon 8 Elite(POCO F7 Ultra 256GB、写真右)で計測したスコアを上回っていました。
検証の結果、Googleが掲げる通りより恩恵のあるWebブラウジングのベンチマークスコアは良好で、日常用途の実性能ではAnTuTuスコア約200万のスナドラ 8s Gen4やスナドラ 8 Gen3など高性能チップセットを凌駕していることがわかります。
ゲームをする上ではAnTuTuスコアから判断されるスナドラ 8 Gen1相当という評価は正しいですが、AnTuTuはCPUマルチ性能やGPUスコアが重視されるため、Google Pixelの狙いはあまりスコアに反映されないといった感じでしょうか。
ただしスナドラ 8 Eliteには及ばず、ほぼ同じ値段で買えるGalaxy S25 のスコアはさらにもっと上なため、Tensor G5に対する不遇な評価を完全に覆せるものではないです。
画面の明るさ測定
もう一個、普段使いで重要な要素といえば画面の明るさで、直射日光化でどれだけディスプレイがはっきりと見えるかは重要な事項です。
今回は開封速攻レビューなので控えめですが、一応HBM輝度(明るさの自動調整による直射日光下を想定した輝度)を測定しておきます。
照射光1000ルーメン
- 全面輝度:1578 nit
- 75%表示輝度:1857 nit
- 50%表示輝度:2030 nit
- ピーク輝度(HDR):2430 nit
全面輝度の計測結果は1578 nitで、非常に明るいディスプレイが採用されています。
画面輝度(nit)の基準値 | |
2000nit~ | HDR動画など特定環境下での画面一部分だけの明るさ |
1500nit~ | 真夏の炎天下でもハッキリ見える |
1000nit~ | 屋外でもよく見える |
500nit~ | 部屋の中なら十分見やすい(明るめのPCモニターと同等) |
Pixel 10 Proは公称値がさらに300nit上なので、より明るいと思います。
終わり
とりあえず開封して速攻レビューでした。AnTuTuベンチマークスコアは低いけど…普段使いはトップクラスに速い、そんなスマホです。Webブラウジングが本当にキビキビしていて使いやすいというのがファーストインプレッションで、日常使いは本当にストレスなく滑らかに動いている感じです。
なのでPixelはAnTuTu総合点だけで判断せず、といった感じですね。
写真や詳しいベンチマーク結果などはまた後日。本格的なレビューをご期待ください。
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