2025年5月6日に発表されたMicrosoft Surface Laptop 13インチ。日本での発売も予定されていますが、今のところ値段などは不明です。アメリカでは値段が899ドルからと判明してます。
メインとなるSurface Laptop 13.8インチの廉価版で、新たな廉価モデルラインナップです。2023年10月に発売した廉価版の「Surface Laptop Go 3」はアメリカで799ドルからだったので、Surface Laptop 13インチは100ドル高価ということになります。廉価モデルとしてはSurface Laptop Go 2が599ドルからだったのでシリーズごとに値上げしています。
実質的にSurface Laptop Go 4ともいえるSurface Laptop 13インチですが、値上げはしたもののSurface Laptop Go 3と比較すると「普通に良いPC」となっていました。
徹底比較
新「Surface Laptop 13インチ」と旧「Surface Laptop Go 3」の比較です。
基本情報 | ||
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機種名 | Surface Laptop 13インチ | Surface Laptop Go 3 |
メーカー | Microsoft | Microsoft |
発売日 | 2025/06 | 2023/10 |
ソフト | ||
OS | Windows 11 on ARM | Windows 11 on X86 |
Office | Microsoft 365 Personal 24ヶ月 | 2024/デジタル |
プロセッサー |
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CPU | Qualcomm Snapdragon X Plus 8コア | Intel Core i5 1235U |
コア/スレッド | 4+4コア/8スレッド | 2+8コア/12スレッド |
GPU | Adreno | Iris Xe Graphics 80EU |
NPU | 45TOPS | – |
メモリ・ストレージ | ||
メモリ構成 | 16GB/256GB 16GB/512GB |
8GB/128GB 8GB/256GB 16GB/256GB 16GB/512GB*1 |
ストレージ情報 | UFS 増設・交換不可 |
SSD(PCIe4.0 M.2 2230) 交換が可能*2 |
メモリ情報 | LPDDR5X 増設・交換不可 |
LPDDR5 増設・交換不可 |
ディスプレイ | ||
ディスプレイ | 13インチ/液晶/光沢/100%sRGB |
12.4インチ/液晶/光沢/100%sRGB |
タッチパネル | 10点マルチタッチ | 10点マルチタッチ |
解像度 | 1920×1280/178ppi | 1536×1024/148ppi |
明るさ | 400nit | 300nit |
リフレッシュレート | 60Hz | 60Hz |
コントラスト比 | 1000:1 | 1000:1 |
その他 | 強化ガラス |
Corning® Gorilla® Glass 3 |
外観 | ||
重さ | 1.22 kg | 1.13 kg |
サイズ | 285 x 214 x 15.6 mm | 278 x 206 x 15.7 mm |
カラー | プラチナ バイオレット オーシャン – |
プラチナ アイスブルー サンドストーン セージ |
素材 | 天板:アルミニウム パームレスト:アルミニウム ケース・底面:アルミニウム |
天板:アルマイト パームレスト:アルミニウム ケース・底面:合成樹脂 |
ポート | ||
右側 | USB-C 3.2 x2 | Surface Connect |
左側 | USB-A 3.0 x1 イヤホンジャック |
USB-C 3.2 x1 USB-A 3.0 x1 イヤホンジャック |
機能 |
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生体認証 | 指紋(キーボードキー) | 指紋(キーボードキー)*2 |
Webカメラ | 1080p | 720p |
シャッター | – | – |
キーボード | 日本語配列/バックライト | 日本語配列 |
スピーカー | Dolby Atmos® 搭載 Omnisonic® スピーカー | Dolby Atmos® 搭載 Omnisonic® スピーカー |
ネットワーク | Wi-Fi 7/Bluetooth5.4 | Wi-Fi 6/Bluetooth5.1 |
電源 | ||
バッテリー | 50Wh | 41Wh |
駆動時間(公称) | オフライン動画再生23時間 ブラウジング16時間 |
最大15時間 |
アダプター | 45W | 39W |
*1 学生モデル限定
*2 128GBモデルを除く。
実質的な価格
日本ではSurface Laptop Go 3はOffice2021またはOffice 2024がバンドルされているためやや価格が高いです。
発売価格(参考) | ||
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構成/機種 | Surface Laptop Go 3 | Surface Laptop 13インチ |
8GB/128GB | – 119,600円 |
– |
8GB/256GB | 799ドル 142,780円 |
– |
16GB/256GB | 999ドル 151,580円 |
899ドル |
16GB/512GB | 142,780円(学割) | 999ドル |
なおSurface Laptop Go 3はOffice 2021付きがセール対象となることも多く、実売で128GBが8~10万、8/256GBが12万、16/256GBが15万円弱となっています。
注目してほしいのはメモリ16GBの構成。実は100ドルの値下げが行われています。Copilot+PCは16GB標準となったため最低スペックも引き上げされました。
CPU性能
当然新しいSnapdragon X Plusのほうが高いと思われますが、実際にはそうではありませんでした。
比較したのはいつものGoogle Octane 2.0です。
Surface Laptop 第七世代 13.8インチ(Snapdragon X Plus 10コア)では80204点。
それに対してSurface Laptop 5 13.5インチ(Intel Core i7 1255U)では87769点となっています。
ただSnapdragonのほうがより少ない電力でパフォーマンスを出せるので省電力環境ではより高速です。またマルチスコアではSnapdragon X Plusに軍配が上がります。
大幅に改善されたSurface Laptop 13インチ
Surface Laptop Goシリーズはそこそこ高額な割に、残念なポイントがいくつかありました。
- 解像度が低い(1536×1024)
- ケースが樹脂素材で安っぽい
- キーボードバックライトがない
- バッテリー駆動時間
- メモリやストレージが少ない
特に解像度の低さに不満を呈する人も多く、標準的な解像度の「1920×1080」にも満たないです。これらは他メーカーのもっと安いノートPCでもより良いスペックだったため、比較的高額なSurface Laptop Goシリーズでは大きな弱点でした。
新しいSurfaca Laptop 13インチではディスプレイの解像度・輝度が「1920×1280、400nit」と一般的なPCの水準「1920×1200、300nit」を上回り、最大の弱点を克服しています。
またケース素材も含めてすべてアルマイト加工されたメタル素材となり、一般的に高級と言われるノートPCと同等になりました。
またキーボードバックライトも搭載されるようになりました。もうほぼすべてのノートパソコンに搭載されているので当然の改善ですね。
バッテリー駆動時間も見直されています。より大型のバッテリーを搭載して、Snapdragonプロセッサーに置き換わったことにより長い駆動時間を示しています。
安価なノートPCよりほぼすべての点で良いと言えます。
バッドポイントも
改悪されてしまった点としては、サイズの増加、Surface Connectポートの廃止だと思います。
12.4インチから13インチになったことでよりやや大型化し、重量は1.13kgから1.22kgと100g増加しました。
またサーフェスの代名詞だったSurface Connect ポートが廃止されます。
Surface Laptop Go 3は右にSurface Connect、左にUSB-Cがあったので左右どちらからでも充電できましたが、Surface Laptop 13インチは右側にある2つのUSB-Cからしか充電できません。
最大の懸念点はやはり…
多くの人がSnapdragonのプロセッサーによるWindows on ARMを警戒しているのは事実だと思います。諸々の欠点が改善されているとしても、安定感のあるインテル搭載のSurface Laptop Go 3を選ぶ人も多そうですね。
これからSurface Laptop Go 3は在庫処分セールが行われると思います。新しいSurface Laptop 13インチよりもそちらを選ぶほうが賢明だと考える人もいるでしょう。性能ではインテル12世代はまだまだ現役で使えます。
感想
Surface Laptop 13インチはかなり良いPCになったなあと思います。
アルマイトケースがどれだけ高級感があるのか早く実物を見てみたいです。
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