
世界的なNANDの高騰を受けて、直近でQLCストレージを搭載したメーカー製PCの販売が目立つようになりました。
QLC搭載ノートの数が増える
ほとんどの場合、PCメーカーはスペック・仕様表などでSSDがQLCかTLCかなどを公表していませんが、Lenovoはそれを消費者に対して明らかとする姿勢を取っています。以前よりQLCストレージを搭載して販売価格を抑えたコスパの良い低価格なノートはありましたが、現在はYogaやThinkPad、Legionなど高額なラインナップでもQLC搭載が散見されます。
Lenovoの直販サイトであるレノボ・ショッピングで、パソコンを自分好みにカスタマイズ注文するCTOの画面ではより詳細です。
256GBはTLCで512GBではQLCなど、大容量の選択肢がQLCとなっていることが多く、製品によっては同じ容量でTLCとQLCが混在しているケースもあります。
一例としてThinkPad E16 Gen 4 AMDという機種のカスタマイズモデルでは、256GB TLCがベースで、512GBと1TBにはそれぞれQLCとTLCが存在しています。価格差は512GBで5,500円、1TBで16,500円となっています。
DELLでもQLC搭載を販売
直近のDELLでも販売画面のストレージにて、通常の「512GB SSD」と記載された選択肢の他に「512GB SSD,TLC」と記載された選択肢が登場しています。
通常の「512GB SSD」という表記についてDELLの販売サポートに問い合わせてみたところ、現在のDELLでは商品ページの詳細などに記載されていない限り、これらはQLCの仕様となるようです。
DELLの場合、512GBのQLCとTLCで13,913円、1TBで28,372円の価格差です。DELLによれば法人など出ない限りは考慮する必要はないとのことで、個人の消費者に対してはQLCを案内しているようでした。
気にする必要はない?
QLCはTLCに比べてセルの書き換え耐久性(P/Eサイクル)が低く、一般的にTLCが3000〜5000回程度なのに対し、QLCは1000回前後とされています。
通常のノートPCの用途(ネット閲覧、文書作成、動画視聴など)であれば1日あたりの書き込み量はせいぜい数GB程度で、TBW(総書き込み容量)の保証値に達するまでには何年もかかる計算です。実際、多くのSSDメーカーは同容量のQLCドライブでもTLCドライブと大差ない保証年数・TBWを設定しており、一般的な使い方でPCの買い替えより先にSSDの書き込み耐久が尽きることはまず考えにくいでしょう。
耐久面で注意が必要になるのは、動画編集や仮想マシンの運用、メモリ不足によるスワップの多発など、書き込み量が非常に多い使い方をする場合です。こうした用途では余裕を持ってTLCを選ぶ方が安心ですが、一般的なオフィスワークや家庭利用であれば、QLCの耐久性を過度に心配する必要はなさそうです。
TLCに越したことはない
少し前までならメーカー製のPCでは、ストレージにTLCの利用が当たり前でこれは暗黙の了解になっていました。
NANDが大高騰している今の時代では、かつて当たり前にTLCだったものが、QLCにダウングレードして値上げされている有様です。
ちょっと前までTLCで購入できた製品でも、今はQLCに置き換わっているケースもあり、パソコンを買うタイミングは最悪といえます。さほど気にする必要はないとはいえ、なんかちょっとモヤモヤする事態です。
今回取り上げたLenovo・DELLに限った話ではないと思われます。多くのメーカーはPCに採用されているSSDの耐久値を公表していないだけで、サイレントにグレードダウンしてるケースがありそうです。
















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