性能30%向上した「Snapdragon 7 Gen 4」が発表。とりあえずはHonorとVivoから展開予定。

ガジェットニュース

Qualcommから新たなチップセット「Snapdragon 7 Gen 4 Mobile Platform」(SM7750-AB)が発表されました。4nm半導体で製造されています。

Snapdragon 7シリーズはSnapdragon 8とSnapdragon 6に挟まれた中間に位置しており、通常4~8万円程度のミッドレンジスマホに採用されます。

 

 

概要~AIに特化か~

QualcommのプレスリリースによればSnapdragon 7 Gen 3の性能よりもCPUパフォーマンスが27%、GPUが30%、AI処理を行うNPUが65%向上しているとのことです。AIに力を入れていることをアピールしており大規模言語モデル(LLM)や画像生成機能などがオンデバイスで行えるとのことです。

ストレージは超高速なUFS4.0まで対応しました。

ミドルチップなのでメーカーが実際にUFS4.0を選択する可能性は低そうです

ネットワークも改良され最新規格のWi-Fi 7(最大5.8Gbps)およびBluetooth6.0をサポートします。

カメラではSnapdragon 7 Gen 3と同じく、4K@30fpsおよび1080p@120fpsの動画撮影と64MPの写真撮影が可能です。

日本発売は遠そう

Qualcommによれば「HONOR」「vivo」「realme」などの大手メーカーは、今後数か月以内にSnapdragon 7 Gen 4の採用を発表する予定で、最初のデバイスとなるHonorとvivoのスマホは今月中に発表されるとのことです。

いずれも日本展開を行っていない中国メーカーです。日本でSnapdragon 7 Gen 4を搭載したスマートフォンが発売されるのはまだまだ先になりそうです。Snapdragon 7 Gen 3は国内でも展開され、Motorolaが発売したMotorola Edge 50 Proに搭載されていました。

CPUの詳細

CPUの構成は「1x 2.8GHz+4x 2.4GHz+3x 1.8GHz」のプライムコアを含む1+4+3コア構成であることが明かされています。Qualcommはそれ以上のCPU構成を明らかとしていません。

前世代「Snapdragon 7 Gen 3」の構成
・1x Cortex-A715@2.6GHz
・3x Cortex-A715@2.4GHz
・4x Cortex-A510@1.8GHz

前モデルを踏まえるとSnapdragon 7 Gen 4は5つのCortex-A720と3つのCortex-A520になりそうです。いずれも2023年のARM製CPUです。1+4+3となったことによりマルチコア性能が大幅に向上していると思われます。

27%のCPUパフォーマンス向上というプレスリリースを見るにCortex-A720を飛び越えてCortex-A725(2024年)が採用されている可能性は低いです。A725はA720比でも25%向上しているからです。

性能は?

Snapdragon 7 Gen 3を搭載したMotorola Edge 50s ProのスコアがAnTuTu 10スコアが80万点程度だったので、Snapdragon 7 Gen 4を搭載したスマホは100万点は超えると思います。

シングルスコアに関してはGoogle Octane 2.0で同Motorola Edge 50s Proでは42587点です。ここから向上して5万点弱程度だと思われます。

価格帯的にライバルとなり得るのはMediaTek Dimensity 8400あたりでしょうか。

終わり

Snapdragon 700シリーズからSnapdragon 7 Genとなってからは中国メーカー中心となったため、日本では殆ど展開されないCPUとなりました。ミドルモデルではMediaTek Dimensity 8000やSnapdragon 7sが増えました。価格とバランスが取れてそうなので、日本でも展開してくれると良いのですが。

 

出典:Qualcomm

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