今年3月に発売されたばかりの最新版Apple MacBook Airが各所で投げ売り状態となっている。
セール概要
先日2025年7月のAmazonプライムデーにて、最新の一番下のモデルが164,800円から17%オフの136,162円となっていた。ポイント還元など含めて実際には13万円ちょっとで買えてた計算になる。
また現在、ヤマダウェブコムでは8月1日までカートインで25,000円引きになるセールを開催している。
セール対象となっているのは主に次のモデルだ。
- MacBook Air Apple M4 通常価格164,800円
メモリ16GB/ストレージ256GB/8コアGPU - MacBook Air Apple M4 通常価格189,800円
メモリ16GB/ストレージ512GB/10コアGPU
これもポイント別なので実質はもっと安くなる。
その他、カカクコムでは最安ショップが13.3万円ほどに。(執筆時)発売からわずか4ヶ月で通常価格より3万円以上安い値段で取引される事態となっている。
実は毎年すぐ値崩れを起こすmacbook
過去のmacbook air でも発売からすぐに安くなるのが常。例えばmacbook air m2(2022)でも同じように、発売して数ヶ月で164,800円から16~17%割り引きの13万円台になっていた。
そもそも発売と同時に学生・教職員向けに大幅な割引価格で提供しており、今年のmacbook air m4 は学割で15,000円引き、ギフトカード22,000円付きと実質127,800円から購入できていたようだ。(3月頃)
Appleは学割価格で購入した製品の高額での売却を禁止しているが、発売してすぐkakaku.comのショップでは定価より1万円以上安い出品が相次いだ。
m4 の投げ売りが過去の機種に大きな影響
毎回セールとなるのはいわゆる”吊るしモデル”で、今までその対象はメモリ・ストレージが8GB/256GBまたは8GB/512GBの低スペックな構成だったが、最新macbook air m4 で吊るしモデルのメモリが最低16GBに引き上げられたことで状況が一変している。
ここ3年はmacbookもマイナーチェンジが続いており、性能やメモリぐらいしか差別化点がない、という状況下でメモリ16GBを搭載した最新モデルが値下がっているため、中古市場への影響が非常に大きいと見られる。
例えば昨年2024年3月に発売したmacbook air m3 16GB/256GBは発売時にはCTOにて20万円弱だったものの、今や中古ショップよりも高値で売れるフリマで11~12万円ぐらいが相場なようだ。発売から1年程度で激しい値崩れをしていることが伺える。
macはリセールバリューが良いは誤り
Apple製品全般はリセールバリューが良いという定評があるが、macbookの例のように実際はそうでもない。発売してすぐ学割などで値引き、Amazonやヤマダのセールなどが頻繁に行われるため、迂闊にApple公式から通常価格で購入すると損をしかねない。
底値に近い学割価格などで購入した人はリセールバリューを維持できるが、これはmacbookに限らない。そもそも購入してから1年の高額売却は禁止されている。
Windowsノートに比べてリセールが良いとも言われるが、これも実際はWindowsノートの買い方に起因しており、販売価格のバラツキが原因だ。家電量販店に行けばOfficeや保証が紐づいて、本体価値以上の値段を支払うことになるため、必然的に売却時の損失額が大きくなる。
しかし値段が圧倒的に安いメーカーネット直販などで買えば話は変わり、性能がデフレ傾向にある昨今のWindows市場では、発売から3年経った機種が3年前のセール価格とさほど変わりない値段で取引されることもある。
結局のところ、安い買い方ができる人はリセールバリューが相対的に上がるし、非セール価格で買えばリセールバリューが相対的に下がる、という単純な仕組みだ。
終わり
macbookがセールになっており、そして値下がり率が激しい、という単純な話だ。メモリが16GBに引き上げられたのでこれを機に購入する人も多いだろうし、この値下がりを見てすぐに飛びついたことを後悔している人もいると思う。
最小メモリが16GBに引き上げられた今が買い時か?と言われればそうでもなく、次にストレージが512GB標準になれば、また同じように過去機種でリセールバリューの低下が始まると予測される。
そもそもAppleの定める通常価格がスペックと見合っておらず、その上メモリ8GB追加やストレージ256GB追加に対して約3万円という法外な付加価値をかけているあまり、それが市場価値に反映されていないというのが根本的な問題だろう。
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