その正体は13世代
最新のノートパソコンやミニPC、一体型PCで採用されているIntel Core 200シリーズ。
厳密にはIntel Core プロセッサー(シリーズ2)という名称で、Intel Core Ultraとは違ってUltraの名前を冠していない下位グレードに位置するチップです。
Intel Core プロセッサー(シリーズ2)は15Wベースの省エネなUプロセッサーと、45WベースでパワフルなHプロセッサーに分かれています。
プロセッサー (リネーム元) |
TDP | CPU | キャッシュ | GPU | |
---|---|---|---|---|---|
Core 5 210H (i5-13420H) |
45W | 4P+4E 12スレッド |
12MB | 48EU | |
4.8GHz | 1.4GHz | ||||
Core 5 220U (i5-1335U) |
15W | 2P+8E 12スレッド |
12MB | 80EU | |
5.0GHz | 1.3GHz | ||||
Core 5 220H (i5-13500H) |
45W | 4P+8E 16スレッド |
18MB | 80EU | |
4.9GHz | 1.5GHz | ||||
Core 7 240H (i7-13620H) |
45W | 6P+4E 16スレッド |
24MB | 64EU | |
5.2GHz | 1.55GHz | ||||
Core 7 250U (i7-1355U) |
15W | 2P+8E 12スレッド |
12MB | 96EU | |
5.4GHz | 1.3GHz | ||||
Core 7 250H (i7-13700H) |
45W | 6P+8E 20スレッド |
24MB | 96EU | |
5.4GHz | 1.55GHz | ||||
Core 9 270H (i9-13900H) |
45W | 6P+8E 20スレッド |
24MB | 96EU | |
5.8GHz | 1.55GHz |
*CPUは高性能なPコアと省エネのEコアから構成されます。**GPUのEUとは実行ユニット数です。***プロセッサーのカッコ内はリネーム元です。
ThinkPad E14 Gen 7 IRL Core 200搭載
これらのチップセットはすべて2023年発表のIntel 13世代(コードネーム:Raptor Lake)のリフレッシュ品という扱いで、2024年後半~2025年初頭にかけてリリースされました。
インテル13世代との主な違いはクロック周波数で、Core プロセッサー シリーズ2ではCPUの最大クロック周波数が0.2~0.4GHz程度引き上げされている他、メモリ規格にも違いがありHプロセッサーではDDR5-5200MT/sから広帯域なメモリモジュールのDDR5-5600MT/s対応に刷新されました。
インテル13世代との差は極わずかですが、Core プロセッサー(シリーズ2)のほうが高性能だと言えます。
末尾Hは要注意
同じHプロセッサーでも性能が大きく異なります。
Core 5 210H(≒ i5-13420H)およびCore 7 240H(≒ i7-13620H)は、それぞれCore 5 220H(≒ i5-13500H)とCore 7 250H(≒ i7-13700H)に対してCPUのEコアが4基減っていてコア数、スレッド数が少なくなっています。またGPUユニット数はUプロセッサーよりも少ないので、グラフィック性能はこの中でも大きく劣っています。
その分Core 5 210HやCore 7 240Hのほうが安く提供されますが、無視できない大きな違いがあるので購入する歳は要注意です。
AMDにもRyzen 200シリーズが
AMD Ryzenも同じくRyzen 5 230などのRyzen 200シリーズが登場しており、これらは2023年リリースのZen4アーキテクチャを採用したリネームCPUに該当します。

終わり
インテル搭載モデルの内、より安価なノートパソコンに採用されがちなIntel Core プロセッサー(シリーズ2)を調べました。
これらは登場から1年足らずの目新しいチップではありますが、実態は登場から2年以上が経過した13世代のリネームです。やや古いので最新チップと比べて魅力に乏しいですが、一方で220Hや250Hならば最新CPUにも見劣りしないパフォーマンスが期待できます。
値段は比較的安めなので、最新かどうかを気にしない方であれば十分オススメできます。
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