Samsungはハイエンドチップセットの Exynos 2500 を発表しました。2023年に出た前モデルの Exynos 2400 以来2年ぶりです。
サムスンファウンドリより最先端の3nm Gate All Around(GAA)プロセスが使用され、初の3nmプロセスを採用したExynosチップセットとなります。
詳細な仕様
▼公式サイトより
製造プロセス | 3nm GAA |
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CPU構成 | 1x Cortex-X925@3.30GHz 2x Cortex-A725@2.74GHz 5x Cortex-A725@2.36GHz 2x Cortex-A520@1.80GHz |
GPU | Samsung Xclipse950 RDNA 3 |
NPU | 24K MAC NPU 59 TOPS |
メモリ | LPDDR5X |
ストレージ | UFS 4.0 |
ディスプレイ | 4K/WQUXGA@120Hz |
カメラ | 320MP/108MP@30fps 64MP+32MP |
ビデオ | エンコード:8K@30fps デコード :8K@60fps コーデック:HEVC(H.265)、VP9、AV1 |
モデム | Wi-Fi 7 / Bluetooth 5.4 最大12.1Gbpsのダウンロード |
CPUは10コア構成
Exynos 2500は10コア構成(デカコア)です。1+7+2というラージコア、ミッドサイズコア、リトルコアの構成ですが、さらに1+2+5+2とミドルコアが細分化されています。
Cortex-X925は前モデルのExynos2400のラージコアであるCortex-X4より15%ほど性能向上しているそうです。概算でシングルスコアで15%の性能向上を期待できます。
GPU、ゲーム性能が28%向上
AMDと共同開発された Samsung Xclipse 950 GPU はAMD RDN3アーキテクチャが採用されています。ハードウェアアクセラレーションによるレイトレーシングによって、フレームレートは最大28%向上するとのことです。
NPUの向上
NPU性能は最大59TOPS(1秒間に59兆回の計算ができる)を誇り、Exynos 2400 からは39%向上しています。
PC向けのNPUにおけるTOPS性能では40TOPSが指標になっています。59TOPSという数字は非常に高性能だと言えます。
▼参考までに
やや世代遅れか
CPUのラージコアに採用される Cortex-X925 は昨年のCPUで、すでにMediaTek Dimensity 9400などに採用されていました。今年発表されるであろう次世代チップセットのMediaTek Dimensity 9500では大幅に性能が向上した Cortex-X930 になると伝えられています。
このことから Exynos 2500 は2024年リリースのSnapdragon 8 Elite や Dimensity 9400対抗の性能となりそうです。
発売は間近か
以前の噂によればまもなく発表予定のGalaxy Z Flip7に採用されるとしています。一方でアメリカや日本などではSnapdragon 8 Eliteになるとの見通しもあります。7月9日にSamsung Unpackedにて搭載スマホが発表されるのではないかと思います。
日本市場においてはこのチップが採用されたデバイスがお目にかかれないかもしれません。初のSamsung 3nm採用となるこのチップ、実力は未知数です。
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