
Xiaomi POCO X8 Pro Maxに搭載されて登場したMediaTek Dimensity 9500s プロセッサーの性能・情報をまとめます。
AnTuTuなどベンチマークの計測が主です。
関連記事
Dimensity 9500s 搭載機種
2026年4月現在、MediaTek Dimensity 9500sを搭載して国内で発売されたスマホ・タブレットは次の通りです。
- Xiaomi POCO X8 Pro Max
今のところ、日本では9500s搭載の機種はPOCO X8 Pro Max以外に存在していません。
Dimensity 9500s 概要・位置づけ
Dimensity 9500sの仕様をざっと記載しておきます。
▼判明している範囲です。
| MediaTek Dimensity 9500s | |
|---|---|
| 製造 | 3nm製造(TSMC) |
| アーキテクチャ | arm v9 |
| リリース | 2026/01/15 |
| 性能 | |
| CPU | 1x Cortex-X925@3.76GHz 3x Cortex-X4@3.3GHz 4x Cortex-A720@2.4GHz |
| GPU | Immortalis-G925 MC11 Immortalis-G925 MC12 |
| NPU | MediaTek NPU 890 |
| 接続性 | |
| ディスプレイ | WQHD+@180Hz |
| メモリ | 最大LPDDR5X-5333MHz |
| ストレージ | 最大UFS 4.1 |
| 通信 | |
|---|---|
| モデム | 最大7Gbpsのダウンロード |
| ネットワーク | Wi-Fi 7(最大6.5Gbpsのダウンロード) Bluetooth 5.4 |
| 映像 | |
| 写真撮影 | 最大320MP |
| 動画撮影 | 最大8K@60FPS |
| 映像出力 | 最大8K@60FPS |
ややこしいネーミング規則ですが、Dimensity 9500sの位置づけは以下のようになります。
| 🔥Dimensity 主要シリーズの格付け🔥 | ||
|---|---|---|
| Dimensity 9000+ | フラグシップ | 9000より高い動作周波数で最高峰 |
| Dimensity 9000 | フラグシップ | 最高クラスのCPU・GPU性能 |
| Dimensity 9000s | 準フラグシップ | 1世代前の9000+に近い性能 |
| Dimensity 8000 | ミドルハイ | ミドル級CPU・ミドルハイGPU |
| Dimensity 7000 | ミドルロー | 少し古いミドル級CPU・弱いGPU |
| Dimensity 6000 | エントリー | 入門機向けで古いCPU |
MediaTek Dimensity 9500sは2025年~最新世代となるDimensity 9500の名がついているものの、中身は1世代前のDimensity 9400+とほぼ同等なので実質的には9400シリーズです。CPU構成などはDimensity 9400+と同じですが、通信速度などで少し劣ります。
またDimensity 9500sでは同じ名前を冠するSoCにも関わらず、GPUコア数が異なる仕様が混在しています。
POCO X8 Pro Maxに採用されるDimensity 9500sのGPUではコア欠けのImmortalis-G925 MC11となっていますが、REDMI Turbo 5 Max(2602BRT18C)では9400・9400+と同等なImmortalis-G925 MC12となっています。
ベンチマーク(AnTuTu他)
測定はXiaomi POCO X8 Pro Max(日本発売品)で行っています。機種によって多少の前後があることをご理解ください。
Dimensity 9500sのAnTuTuベンチマーク
定番の総合ベンチマーク、最新版のAnTuTu Ver11.1.1と旧バージョンのAnTuTu v10.5.2で計測。
AnTuTu V11.1.1 ↔ AnTuTu v10.5.2
▼旧バージョン(V10)での比較
| 比較 | AnTuTu 10 総合スコア |
|---|---|
| Dimensity 8350 Extreme | |
| Snapdragon 8s Gen 4 | |
| Snapdragon 8 Elite for Galaxy | |
| Dimensity 9500s | |
| Dimensity 9400+ | |
| Snapdragon 8 Elite | |
| Snapdragon 8 Elite Gen 5 for Galaxy | |
| Dimensity 9500 |
▼最新版のスコア比較はこちら
Dimensity 9500s のGeekbench 6
Geekebench 6でDimensity 9500sのCPU、GPUの性能を測定しました。
CPU・GPU Vulkan・GPU OpenCL↓
比較
| SoC | シングル | マルチ | Vulkan | OpenCL |
|---|---|---|---|---|
| MediaTek Dimensity 8350 | 1415 | 4423 | 8689 | 8809 |
| Google Tensor G5 | 2352 | 5315 | 4566 | 4118 |
| MediaTek Dimensity 9500s | 2644 | 8496 | 21480 | 20265 |
| Snapdragon 8 Elite | 2720 | 7691 | 22250 | 16590 |
| MediaTek Dimensity 9400+ | 2727 | 8551 | 22248 | 20472 |
| Snapdragon 8 Elite for Galaxy | 3219 | 9866 | 26233 | 18678 |
| MediaTek Dimensity 9500 | 3219 | 9595 | 28573 | 23318 |
| Snapdragon 8 Elite Gen 5 for Galaxy | 3756 | 11148 | 29130 | 25478 |
CPU・GPUスコアともにMediaTek Dimensity 9400+に近いスコアを出せています。GPUコアの少なさを感じない、非常に高い性能を持っているチップセットです。
Dimensity 9500s の3DMark
グラフィックベンチマークの3DMarkにて性能を測定しています。
MediaTek Dimensity 9500sではレイトレーシング性能を測定するSolar Bayまで測定可能でした。
3DMark 測定結果
- Wild Life Unlimited:22526(134.89 FPS)
- Wild Life Extreme Unlimited:6200(37.13 FPS)
- Steel Nomad Light:2276(16.86 FPS)
- Solar Bay:11163(42.45 FPS)
- Solar Bay Extreme:760(5.32 FPS)
3DMarkの仮想ゲームタイトルの特徴は次の通りです。
- Wild Life:軽量1440p
- Wild Life Extreme:重量級4K
- Steel Nomad Light:重量級1440p(最新)
- Solar Bay:レイトレーシングの測定
- Solar Bay Extreme:重量級のレイトレ測定
全てクロスプラットフォームで比較可能なUnlimitedモードで測定しました。
Wild Life Extreme Unlimitedでのスコア比較
| 比較 | Wild Life Extreme Unlimited |
|---|---|
| Google Tensor G5 | |
| Snapdragon 8 Elite | |
| MediaTek xDimensity 9500s | |
| MediaTek Dimensity 9400+ | |
| Snapdragon 8 Elite for Galaxy | |
| MediaTek Dimensity 9500 | |
| Snapdragon 8 Elite Gen 5 for Galaxy |
ベンチマークの提供:https://benchmarks.ul.com/
Dimensity 9500s のPCMark Work 3.0
PCMark Work 3.0 performanceを実行しました。Webブラウジング・動画編集・写真編集・ドキュメント編集・データソフトの5つの動作を総合的に測定するベンチマークです。
高フレームレートなリフレッシュレート120Hzで実行したほうがより高スコアが出る傾向にあります。
120Hz・60Hz
他と比較↓
| 最新機種で比較 | PCMark Work 3.0 performance |
|---|---|
| Google Pixel 10 | |
| arrows Alpha | |
| AQUOS R10 | |
| POCO X8 Pro Max | |
| OPPO Find X9 | |
| POCO F7 Ultra | |
| Galaxy S26 |
PCMark Work 3.0 battery life 計測結果まとめ
クロック動作周波数が2GHzぐらいまでしか上がらなかったので、フルパフォーマンスを発揮できていない様子でした。POCO X8 Pro Max固有のスコアとしての参考にしていただければと思います。
ブラウザベンチマーク
計測はすべてChrome ver146です。
ブラウザベンチマークのGoogle Octane 2.0ではシングルスコア60805点、マルチスコア計測可能なOctane 2.0 Plusではマルチスコア442243点を記録しました。
比較
Chromeを始めとして、ブラウザ上ではCPUクロック周波数が全く上がらず、性能を発揮できていませんでした。こちらもPOCO X8 Pro Max固有のスコアとして認識していただければと思います。
同じCPU構成のDimensity 9400+(Galaxy Tab S11)ではこれぐらいのスコアです↓
以下はその他のブラウザベンチマーク結果の測定結果です。こちらもDimensity 9500s本来の性能を全く発揮できていなかったので、参考値程度にお願いします。
AnTuTu HTML5 Test・Speedometer3.1・JetStream2・WebXPRT 4
Snapdragon 7+ Gen 3(AQUOS R10)との比較
Snapdragon 8 Elite(POCO F7 Ultra)との比較
Dimensity 9400+(Galaxy Tab S11)との比較
Snapdragon 8 Elite Gen 5(Galaxy S26)との比較↓
ベンチマークリンク集↓
Google Octane 2.0Octane 2.0 PlusWebXPRT4AnTuTu HTML5 TestSpeedometer 3.1JetStream 2
Dimensity 9500s vs 9400+ ネットワーク速度の比較
Dimensity 9500sはDimensity 9400+と非常によく似たSoCですが、通信速度に性能差があります。
Wi-Fiダウンロード速度ではDimensity 9500sは最大6.5Gbpsのダウンロード、Dimensity 9400+は最大7.1Gbpsのダウンロード速度と公表されています。
実際に手持ちのGalaxy Tab S11(Dimensity 9400+)と同時計測を行いました。
Wi-Fi 6(2401Mbps)にて速度を検証
| チップセット | ダウンロード | アップロード |
|---|---|---|
| Dimensity 9400+ | 520.9Mbps | 279.4Mbps |
| Dimensity 9500s | 372.8Mbps | 315.9Mbps |
Googleインターネット速度テストを利用
やはり高性能なDimensity 9400+と比べるとダウンロード速度はかなり劣る結果となりました。9500sでも遅いわけではありませんが、一番差が開いた検証となりました。一方でアップロード速度はほとんど差がありません。
MediaTek Dimensity 9500s 総評

MediaTek Dimensity 9500sは末尾に”s”がつく聞き慣れない新しいラインナップですが、その実態はDimensity 9400+とほぼ同等でした。
Wi-Fiのダウンロード速度は結構差がついていたのですが、グラフィック性能ではGPUのコア欠けを気にする必要がない範疇に収まっていました。
その上で販売価格もフラグシップ級な9400+とは違って、9500sは7万円台から購入できるお手頃価格帯のチップセットなので、同価格帯のライバルと比較すればスバ抜けて優れた性能です。
廉価モデルとしてのライバルはSnapdragon 8 Gen 5(8 Elite相当)が9500sに近いと思いますが、まだ日本国内でそれを搭載したスマホは販売されていないため、高コスパなチップセットとしては9500sは唯一無二の選択肢となっています。
厳選記事































コメント